名乗りに関連した俳句の例をまとめました。
名乗りを含む俳句例
旅人の互に名乗る夜寒哉/弄我
豆腐こそ名乗らね山は時鳥/浪化
一回も名乗りをあげず初句会/荒川実
卯吉の子卯一と名乗り鍬始/有馬正二
旧師には旧姓名乗り初電話/津幡龍峰
ほととぎす名乗れ男の節供草/水田正秀
初芝居坂田金平と名乗り出づ/岡本綺堂
名乗りあふ生国遠き遍路かな/堀/磯路
名乗れ名乗れ議案の数を時鳥/正岡子規
埼玉屋書店と名乗り掛を乞ふ/岸本尚毅
桃の花劉氏の裔と名乗りけり/寺田寅彦
水仙の里を名乗りて村ぐるみ/高澤良一
初電話子に新姓を名乗られて/秋月すが子
君知るや五条で名乗る小夜千鳥/水田正秀
夕陽子と名乗れる二月礼者かな/小林貴子
客あるじ名乗る旅寝や秋のくれ/水田正秀
宿借りて名を名乗らする時雨哉/松尾芭蕉
戸の口に宿札名乗れほととぎす/松尾芭蕉
押かけの客と名乗るや夕しぐれ/水田正秀
拙宗と名乗りし頃のかわせみ図/高澤良一
俳句例:21句目~
糸瓜忌や名乗らで帰る一作者/両角竹舟郎
蜩の名乗るが如く鳴きにけり/稲畑廣太郎
あけて今朝花と名乗りて立つや雲/水田正秀
熟麦蝉ここに名乗ればかしこにも/高橋睦郎
秋草の名乗りの穂なり吹かれけり/宮津昭彦
落ち合ひて新酒に名乗る医者易者/夏目漱石
君の名はと問はれて名乗る花野かな/渡邉紅華
木々おのおの名乗り出でたる木の芽かな/一茶
耶蘇名ルカ寒林ひびかせては名乗る/平畑静塔