終電に関連した俳句の例をまとめました。
終電を含む俳句例
終電車までの一服暦売/白井爽風
落葉して幾条ひびく終電車/龍太
獣めき終電車馳せ月一つ/川口重美
白秋や少年独り終電車/阿部美代子
終電に間ある雑閙三の酉/石塚友二
終電の寒さ新聞拡げ合ふ/右城暮石
葛飾の月の田圃を終電車/川端茅舎
終電とは締切に似る冬の靄/鈴木栄子
終電はとうに過ぎにし花筏/松本康司
終電や踏みて匂はす忘れ葱/加藤秋邨
終電車寒し編棒りゝと落ち/中島斌男
終電車発ちて夜寒の駅残る/石沢陽子
しぐるるや湯田中行の終電車/田中冬二
埋み火や家ゆすりゆく終電車/石橋秀野
寒柝やしばし扉の開く終電車/守屋明俊
年の瀬や無口を運ぶ終電車/野田まこと
河豚食べて他人ばかりの終電車/牧辰夫
睦月尽終電に鳴る打点鐘/佐々木ゆずる
終電といふ秋の灯のなかにをり/仁平勝
終電の次ぎが始発や去年今年/馬場菊子
俳句例:21句目~
終電車べつたら市のもの香ふ/山下陽弘
終電車待つや佗しき灯取虫/五十嵐播水
終電車過ぎておでんの店残り/綿谷吉男
酔語悔いをり終電車涼しくて/細川加賀
夜鷹蕎麦食べて間に合ひ終電車/飯田京畔
終電車ことばの泥をゆやゆよん/夏石番矢
終電車まだある夜業しまひけり/岩崎健一
終電車掴みしものにある秋風/米沢吾亦紅
品川過ぎいとど舞ひ込む終電車/松崎鉄之介
終電車過ぐアカシアの花の夜/尾崎じゅん木