招魂に関連した俳句の例をまとめました。
招魂を含む俳句例
子の命孫の命や招魂祭/宮下翠舟
年々の招魂祭の裏の宿/高濱虚子
寒紅梅馥郁として招魂社/高浜虚子
招魂の坊主憎くて水無月/筑紫磐井
牡丹は招魂祭の雨たたへ/萩原麦草
遠近の野は招魂の瓜喰らひ/上田玄
事古りし招魂祭の曲馬團/松本たかし
大テント招魂祭の椅子並ぶ/小路紫峡
弥生尽むらさき帯びし招魂祭/近藤弘
招魂祭さびし風鹿柱なす/富岡掬池路
招魂祭過ぎし山の手線軌る/久米三汀
招魂祭遠く来りし顔と遭ふ/三橋敏雄
招魂祭集ふ戦友五指満たず/佐野克男
春も早や招魂祭のころの雨/富安風生
父と母招魂祭に旅立ちぬ/中村ルツ子
雲やはり流れてゆきぬ招魂祭/大牧広
こと古りし招魂祭の曲馬団/松本たかし
先行の不安は消せず招魂祭/浜名礼次郎
刈りかけし草の断層招魂祭/殿村莵絲子
午砲まで蝉の鳴き降る招魂社/筑紫磐井
俳句例:21句目~
戦死者のうから肩やせ招魂祭/細谷源二
招魂祭われ軍籍をもちゐたり/細谷源二
招魂祭肩で息するもと兵士/きりぶち輝
王氏歌ふ招魂祭の花火鳴れば/西東三鬼
蕗の傘まだ稚なしや招魂祭/鳥羽とほる
星生れぬ招魂祭の花火のあと/加倉井秋を
長きほど薄き「のしいか」招魂祭/北野民夫
ここにも歳月山気も灼けて招魂碑/平井さち子
招魂祭濡れたる雨後の砂利を踏む/磯貝碧蹄館