仏師に関連した俳句の例をまとめました。
仏師を含む俳句例
栴檀は佛師か宿の蚊遣かな/森鴎外
相国寺仏師を入れて年用意/中西蘖
佛師今くちびるに雪眉に雪/岸本尚毅
八月や男生みたる佛師が妻/寺田寅彦
夜を彫る佛師の軒端花の枝/黒田杏子
寒菊や佛師が妻の肺を病む/寺田寅彦
工房の仏師に二度の夜食かな/林裕子
御降りや仏師に箔を貰ふ事/久米正雄
月光や仏師が漆練つてをり/小澤克己
朝鵙に鑿を置きたる仏師かな/小澤實
木仏師や水のごとくに藤筵/古舘曹人
止利仏師衾裾を刳り春の宵/和田悟朗
行年の仏師は国に帰りけり/田中寒楼
お蝋番してお十夜の仏師かな/山口燕青
世に疎く住みて仏師の冬籠る/山口燕青
彫り進む仏師に桐の花明り/金子きくゑ
撫で廻し昼寝顔消す仏師かな/山口燕青
新涼のこつこつこつと仏師達/古舘曹人
秋風や仏師ちひさく仏のもと/河野静雲
ほとゝぎす仏師も耳を刻むとき/横井也有
俳句例:21句目~
仏師住む庵あり僧都鳴つており/富田潮児
夕東風につれだちてくる佛師達/田中裕明
透き通り仏師の家の郁子のあめ/高澤良一
頭巾きて僧にかも似て仏師かな/山口燕青
仏師逝き火なき囲炉裏を残したる/牧野春駒
沙羅ひらくひかりに仏師鑿を研ぐ/羽田岳水
花ゆすら滋賀の仏師に京から弟子/宮下初子
鹿火屋の火もえてをりけん仏師らに/京極杞陽