朝雲に関連した俳句の例をまとめました。
朝雲を含む俳句例
一塊の春の朝雲欅立つ/中村汀女
桑の葉に秋の朝雲定まらず/原月舟
石斛や朝雲ひかる峰の寺/高田蝶衣
十月の雲より薄し朝の月/今瀬剛一
青胡桃穂高は朝の雲放つ/伊藤淳子
朝雲のよき七草を囃しけり/阿以鎮雄
朝の雲やはらか白根葵咲き/岡田日郎
蘭湯や阿房に朝の雲かゝる/島田五空
蝉のこゑ水からも立ち朝の雲/大串章
十二歳の長女と美田とに朝雲/阿部完市
厚朴の実に雨やむ霧か朝雲か/飯田蛇笏
朝雲ちり冬空とほく光りあり/飯田蛇笏
朝雲に肝染めながらカモメ啼く/渋谷道
朝雲のたかき静けさ原爆忌/下村ひろし
朝雲の故なくかなし百日紅/水原秋桜子
朝雲の灼けて乳牛に桐咲けり/飯田蛇笏
朝雲の生絹びかりに秋立てり/西村博子
薔薇の芽に朝雲うごく外秩父/永井由清
庭前は梅の葉のちる朝の雲/中塚一碧樓
水の野を朝の雲過ぐああ開花/金子兜太
俳句例:21句目~
芥子咲くや氷河をのぼる朝の雲/有働亨
朝雲の後かたもなき添水かな/晏梛みや子
朝雲をうしろに幽らき実梅かな/松村蒼石
竹婦人朝雲暮雨の二つあり/菅原師竹句集
節分のあとの朝雲うごきけり/藤田あけ烏
ある朝の浮かべる秋の雲なりけり/安住敦
草ひばり朝雲は嶺にとどまらず/星野麥丘人
義士の日や銀をふちどる朝の雲/沢田まさみ