奪衣婆に関連した俳句の例をまとめました。
奪衣婆を含む俳句例
奪衣婆の瞳にも秋思か風の中/千冬
水仙や奪衣婆の指黒光り/村井郁子
奪衣婆へ千の直立曼珠沙華/山本秋穂
奪衣婆へ風の着せたる花衣/小松洋子
鬼踊り鬼にまじりし奪衣婆/金子知代
いささかの寒紅さして奪衣婆/有馬朗人
嗤ひつゝ胡粉こぼせり奪衣婆/河野静雲
垂乳根の奪衣婆にいま半夏生/富田直治
奪衣婆の利手欠けたる夏の果/倉永弘子
奪衣婆目尻の皺のうすわらひ/河野静雲
炎天や胸はだけたる奪衣婆/大竹多可志
胸ゆるく着て奪衣婆も夏の痩/綾部仁喜
閻魔参り奪衣婆のがれ鶏ねむる/渡辺昭
あばら骨あらはにすゝけ奪衣婆/河野静雲
四囲の山笑みて奪衣婆頬ゆるむ/新井章有
奪衣婆にいためられたる羽抜鶏/黒川芳穂
奪衣婆の掌に翅たたむてんと虫/脇坂啓子
奪衣婆の時雨に胸をはだけたる/川崎展宏
奪衣婆もつとも小さく控へたり/高濱年尾
年の豆奪衣婆わらひゐる堂に/阿波野青畝
俳句例:21句目~
笹鳴いて舌先かわく奪衣婆/鍵和田ゆう子
奪衣婆に小春日の風入れてあり/鈴木しげを
奪衣婆の手持無沙汰の小春かな/北見さとる
奪衣婆より冥き風来る今年竹/鍵和田ゆう子
秋しぐれ奪衣婆さへも物思ひ/鍵和田ゆう子
奪衣婆やなんぢ重ね着おしやれ婆/加藤知世子
紫陽花にわだつみの冷え奪衣婆/鍵和田ゆう子