飛行船に関連した俳句の例をまとめました。
飛行船を含む俳句例
春昼のビルを港に飛行船/田中櫻子
芒山ゆらり眼の飛行船/八田部絢子
蓑虫や仰ぐ頭上に飛行船/国領恭子
人日の影をゆるりと飛行船/坂井二輪
春光や懐かしき名の飛行船/水原春郎
晩春の街を曳きゆく飛行船/能谷愛子
片腕の牛飼い飛行船憎む/田中久美子
花の雲押せ押せ雲の飛行船/吉原文音
苗床やふんはり浮ぶ飛行船/清水能舟
逆光の飛行船浮く流感都市/横山房子
飛行船あれ角隠し顔を上ぐ/攝津幸彦
飛行船の灯あかく来る短日/北原白秋
飛行船の真下に春の愁かな/飯島晴子
飛行船過ぎて人散る春の辻/横山房子
倒立や空をはみ出す飛行船/大地未知子
多喜二忌の夜空に白き飛行船/板谷芳浄
春風や窓開けてとぶ飛行船/松尾龍之介
炭坑消えし暮春の街を飛行船/中村効雨
飛行船ゆっくりはやく弥生くる/穴井太
西日へと向きかへてゐる飛行船/岡田史乃
俳句例:21句目~
飛行船山上にあり竹の子のせる/阿部完市
飛行船沖にひかれる寄居虫かな/野中亮介
恋人たちにレモン月夜の飛行船/草薙朱砂郎
あてなしともありとも霞み飛行船/平井さち子
いんげんの花の上ゆく飛行船/鈴木貞雄「麗月」
世のなかまでぶんぶん一飛行船もあり/阿部完市
大きい腹を見せて東京の夜の上をゆく飛行船です/橋本夢道