暮らすに関連した俳句の例をまとめました。
暮らすを含む俳句例
鳥雲の某日水を描き暮らす/間石
あり暮らす三月尽の草戸哉/松瀬青々
代々を河口に暮らす虎落笛/塩入田鶴
初春や何して暮らす正太夫/尾崎紅葉
浮き沈む身を啼き暮らす蛙かな/也有
春闌くや蜑は天水溜め暮らす/中山孝子
春雪やろば一頭をもて暮らす/対馬康子
父母を忘れて暮らす栗の花/岩淵喜代子
釣堀に一日を暮らす君子かな/高濱虚子
この冬をひらりと暮らす色の鯉/福原稜声
寄鍋や豊かに暮らす月はじめ/黒坂紫陽子
竃猫父はごろごろ寝て暮らす/熊澤さとし
閉め切つて暮らす幾日の卓椿/黒田櫻の園
霧さがる谷間に粟を摘み暮らす/臼田亞浪
夏も肌かくす和服に慣れ暮らす/山口波津女
山の緑に染まりて鮎を釣り暮らす/太田鴻村
海流ついに見えねど海流と暮らす/金子兜太
病み暮らす月日も古りし褞袍かな/稲田都穂
血止草ひがな手首を見て暮らす/鳥居真里子
いそがしく暮らす桜の散つてゐる/加倉井秋を
俳句例:21句目~
つつましく暮らす春雪葉にたまる/加倉井秋を
冬ごもり見えざるものを見て暮らす/村越化石
涅槃西風工都けむりを吐き暮らす/百合山羽公
雪に覆はれ見えなくなりし田と暮らす/永田耕一郎
黒シャツをまとひて合歓の花かげに誰待つとなく一日暮らす/杉原一司