半眼に関連した俳句の例をまとめました。
半眼を含む俳句例
みづうみの半眼にして鳰/中田剛
半眼に雪のちらつく低き山/原裕
半眼の大鹿坐る小六月/井上康明
み仏の半眼となる猫の恋/都竹禎子
半眼に眠り病余の寒童子/石塚友二
半眼のレグホン朝から雪催/穴井太
焚刑やこの半眼の満月や/加藤郁乎
蛇穴に入る半眼の九品仏/橋本榮治
遠山の日の半眼に蕗の薹/前田照世
半眼の鰐を愛し地方公務員/池田澄子
赤き月出て半眼の蟇すわる/横山白虹
鵯鳴いて半眼ゆるむ九体仏/小室善弘
半眼で人見るけもの梅雨深し/川崎慶子
半眼に椿憂きまで満ちにけり/石田波郷
半眼に見すかす春のまだ寒き/中川宋淵
半眼を据えてもの憂き袋角/津川万千代
奥千本まだ半眼のさくらかな/森藤千鶴
宮城野や春のみぞれを半眼に/佐藤鬼房
春愁や慈悲半眼の阿弥陀仏/町田しげき
梟の半眼ひとのけうときか/稲垣きくの
俳句例:21句目~
端居して慈悲半眼の中にあり/古舘曹人
糶られゐる鮫の半眼月の暈/増田河郎子
舌に溶く雛菓子人生半眼に/柴田白葉女
雪虫や半眼にして見ゆるもの/矢島久栄
霞む日を半眼しづかなる如来/佐野良太
半眼に彼の世が見えて猪撃たる/行方克己
夏真昼死は半眼に人を見る/飯田蛇笏「白嶽」