かの世に関連した俳句の例をまとめました。
かの世を含む俳句例
かの世へと疾走す闇の大八車/須藤徹
彼の世から夫乗せて来よ宝舟/竹内節
かの世へと君をつつみて花吹雪/桂信子
かの世への梵字の手紙雁渡る/坂本宮尾
かの世より届きし本と冬籠り/長谷川櫂
かの世より父来る夜の帽子掛/鈴木鷹夫
かの世より父来る盆の帽子掛/鈴木鷹夫
彼の世より光をひいて天の河/石原八束
彼の世より螢袋をもて吐息/赤松けい子
かの世への永住龍の玉となり/鳥居真里子
半眼に彼の世が見えて猪撃たる/行方克己
盆月夜かの世も水の音あらむ/豊長みのる
かの世でも菊作りして過されよ/大井戸/辿
かの世よりたまはる紅葉明かりかな/越村蔵
コスモスや此の世彼の世と晴れ交し/赤松子
赤のまま合はせ鏡を彼の世まで/高岡すみ子
雪の降る彼の世は赤く燃えてをり/石原八束
雪沓をかの世より踏みきたりけり/平井照敏
青葉木菟彼の世さびしと還り来よ/熊谷愛子
風吹くはこの世彼の世や冬ざるる/石原八束
俳句例:21句目～
すつと開くかの世明るし春障子/たむらちせい
ちやんちやんこ着れば彼の世を母歩む/鈴木鷹夫
花柊の白昏れのこる夕あかり彼の世からわれは覗かれゐたる/引野収
彼の世より呼び立つるにやこの世にて引き留むるにや熊蝉の声/吉野秀雄
