憂鬱に関連した俳句の例をまとめました。
憂鬱を含む俳句例
黄金のこの憂鬱な麦畑/穴井太
元日の犬の憂鬱硝子越し/桂信子
憂鬱なゴリラ全山紅葉し/穴井太
秋思いな只の憂鬱芋煮汁/鈴木鷹夫
憂欝の樽を積んでは泣き上戸/仁平勝
憂鬱の長薯はわが兄なりき/四ツ谷龍
晩涼や朶雲明るく比叡憂鬱/日野草城
うす日焼して憂鬱のはだへかな/岸田稚
パリー祭憂鬱な手紙二通書く/関森勝夫
憂鬱の樽を積んでは泣き上戸/仁平/勝
憂鬱は皮膚囲いなり着重ねる/池田澄子
憂鬱をあそぶ寒靄じめりかな/池田澄子
椎咲けば若者のごとく憂鬱に/相馬遷子
沈丁やをんなにはある憂鬱日/三橋鷹女
濃き虹が都会の憂鬱にかかる/京極杞陽
田園の憂鬱よ鼠のマラソンよ/椎名弘郎
秋暑の雨はらはら紫蘇は憂鬱に/瀧春一
憂鬱なる湯を浴びてをり沈丁花/仙田洋子
明るい空の憂欝タオルの縞流れ/阿部完市
葉牡丹と憂鬱くらべ顔暮るる/小檜山繁子
俳句例:21句目~
カーテンのひだに隠れている憂鬱/山戸則江
海へは行けぬ蜥蜴の憂鬱霧のなか/伊丹公子
藁塚はみんなだまつて憂鬱ごつこ/細谷源二
夏朝病む顔の憂鬱をしやりしやり剃られる/大橋裸木
ここ草原から都会の憂鬱が見えている気球/栗林一石路