湯の香に関連した俳句の例をまとめました。
湯の香を含む俳句例
初夢に髪膚の湯の香つづかしむ/正江
擦れ違ふ少女に湯の香蛍狩/小林勇二
母許の思ひ湯の香も紅梅も/桑田青虎
焼芋と白湯の香に立つ波郷亡し/原裕
勉強のわが少年に柚子湯の香/細川加賀
望高しふと谷よりの湯の香なる/及川貞
白湯の香や冬の弱日を力とし/大石悦子
菖蒲湯の香に染みし手の廚ごと/及川貞
菖蒲湯の香の染みし手の厨ごと/及川貞
どこゆくも湯の香にほへり秋の風/上村占
よき眠り給へ柚子湯の香を夜具に/杉本寛
子が蹠膝にふわりと柚子湯の香/林原耒井
捨て湯の香明日晴れ寒さ極まらむ/登四郎
桜湯の香を放ちつつほどけゆく/河本遊子
湯の赤子出すごと温室の花抱く/大熊輝一
霧を来て湯の香に寝ねて夜半も霧/及川貞
たゞ一戸湯やど湯の香に枯れいそぐ/及川貞
吾子が香の湯の香かすめぬ秋風裡/石川桂郎
熊笹月夜湯の香よぎりて渓の湯ヘ/岡田日郎
りんどうや湯の香こもれる瀬をわたる/及川貞
俳句例:21句目~
湯の香濃しや散いそぐ霧のななかまど/及川貞
鶏頭は素枯れそめたる湯の香かな/八木林之介
生きて此処に湯の香いたゞく夜寒かな/中川宋淵