炊煙に関連した俳句の例をまとめました。
炊煙を含む俳句例
炊煙が這ふ元日の溝明り/裕
磧より一炊煙や上り簗/野中穂浪
夏山雨後炊煙人の生活を/西島麥南
山中の炊煙霧が濃くて失す/及川貞
海見ゆる簷の炊煙菊日和/石原舟月
やがてわが炊煙も出て冬霞/山口誓子
冬入日屯の炊煙透きとほし/永井龍男
屋根石に炊煙洩るゝ豆の花/杉田久女
明け暮れの炊煙夏を空しうす/原石鼎
炊煙の濁らしそめぬ露の空/鈴木花蓑
炊煙を洩さぬ祖谷の茂りかな/館容子
梅雨雲に船の炊煙よぢれ合ふ/横山白虹
炊煙より低きうごきは背戸の霧/及川貞
青炊煙がその裾浸す霧脱ぐ峯/香西照雄
炊煙逃げて戸外にありぬ秋の暮/鈴木花蓑
石蕗の花炊煙いつもぬかるみへ/沢木欣一
風の梢風の炊煙生身がすべて/林田紀音夫
鴬や炊煙とみに増えて来し/阿部みどり女
元日の炊煙寄り合ひ母癒えゆく/新谷ひろし
帯解の炊煙暁ヶよりきびしき晴れ/醍醐育宏
俳句例:21句目～
朝の炊煙すみれの顔を日が起す/磯貝碧蹄館
梅林に炊煙一とすぢ素通りす/阿部みどり女
田鶴翔けて暁けの炊煙四方四方に/森川暁水
