凡夫に関連した俳句の例をまとめました。
凡夫を含む俳句例
十夜講堂上埋む凡夫の頭/高澤良一
煮凝や凡夫の妻の観世音/日野草城
十夜講凡夫に交り尼ごぜも/高澤良一
妻われを凡夫といへり蜆汁/辻田克巳
神護寺の紅葉明りに一凡夫/高澤良一
荒凡夫土用太郎の波起こす/高澤良一
鴫たつや凡夫家路のいそがるる/白雄
蓮散りてめでたきものは凡夫かな/吾空
谷間谷間に満作が咲く荒凡夫/金子兜太
顛倒せる蝉の太っちょ一凡夫/高澤良一
こなれよき凡夫の腹や智慧の粥/松瀬青々
凡夫たり茉莉花の香を強く嗅ぎ/攝津幸彦
凡夫わが妻の足揉む夜長かな/樋口玉蹊子
寒食や凡夫の立てるひざがしら/飯田蛇笏
弥陀の前凡夫まろびて涼をとる/石飛如翠
鷹の威に凡夫は小さく薪割りて/細谷源二
汝もわれも凡夫の息の白きかな/久保田万太郎
黒衣一枚、凡夫である私が歩いている/住宅顕信
水中りしてゐる凡夫凡婦かな/三田きえ子「初黄」
花ちるや末代無智の凡夫衆/一茶/文政二年己卯