口許/口元に関連した俳句の例をまとめました。
口許/口元を含む俳句例
子地蔵の赤き口元別れ霜/竹澤茂子
老いらくの口もと寒し御仏名/去来
老楽の口もと寒し御仏名/向井去来
口許に目許に春の風邪心地/稲畑汀子
寒紅の口許生きて来し会話/稲畑汀子
山梨を噛めば口許風つどふ/細谷鳩舎
爺さまの口許に似て隼人瓜/高澤良一
鮟鱇の強つくばりの口許よ/高澤良一
ぴらぴらと蟹の口許南風吹く/高澤良一
ふとゆるむ口もと隠す春日傘/谷口桂子
乳さがす吾子の口もと水仙花/神山妙子
口元に熱さ残しておでん喰ふ/中里余志
口元の母に似てきし晦日蕎麦/岩切恭子
口許の隠るるおかめ熊手かな/行方克己
涼しさをいふ口許の黒子かな/野中亮介
聞かれたくなき口許に秋扇/稲畑廣太郎
うつむける口もと若し盆の僧/深見けん二
月見してものつぶやける口元よ/松瀬青々
歯なきその口もと見まじ神楽歌/高田蝶衣
口許が割れて洩れだす夜のタンゴ/高澤良一