亡骸に関連した俳句の例をまとめました。
亡骸を含む俳句例
亡骸に白布一片雪解風/毛塚静枝
亡骸の蹠二つの涼しとも/岸田稚
一点の蝿亡骸の裾に侍す/石田波郷
三伏の火は亡骸を焼き尽す/長谷川櫂
亡骸と雲を遠くに夏立つ日/金田咲子
亡骸に冷え尽したる煖甫哉/夏目漱石
亡骸をうづめて寒き衾かな/山本洋子
桃二つおほいなる御亡骸に/大石悦子
うち捨てらる蛇の亡骸側溝に/高澤良一
すさまじや亡骸の裾窪めるも/小林康治
亡骸と雑寝一と夜のもがり笛/成田千空
亡骸のつめたさに似て白牡丹/川原重子
亡骸の火となるひびき疾風蝶/成田千空
玉虫の亡骸更にはしきやし/阿波野青畝
たたみ一畳亡骸を乗せ月のぼる/成田千空
亡骸の父となり子に積木足す/林田紀音夫
山風のまた亡骸に集まり来る/森下草城子
母子草亡骸はまだあたたかし/古賀まり子
亡骸の胼の手さすりをりにけり/長谷川竹籠
枯園を亡骸いつせいに見られ行く/石田波郷