寂寥に関連した俳句の例をまとめました。
寂寥を含む俳句例
道花火寂寥水のごとくなり/風生
寂寥は水のごとくに鰯雲/苔日かね
山ざくらまた寂寥の肉を産む/高岡修
山幾重この寂寥に熊棲むと/柘植翠里
わらび餅口中のこの寂寥よ/堀井春一郎
寂寥の身に添ふ藍の浴衣着て/橘美寿穂
蟻地獄飼ふもいのちの寂寥や/斎藤空華
ほととぎす寂寥のその底知れず/黒田杏子
冬木照り野の寂寥のあつまりぬ/加藤楸邨
寂寥が飽くなく麦を描かしむ/相生垣瓜人
寂寥の夕顔の実を抱きかかへ/山上樹実雄
寂寥の指紋べたべた雲はしろし/藤木清子
寂寥や入道雲湧くを見てさえも/勝村茂美
川の淵寂寥は雪山よりくるか/川島彷徨子
耕して寂寥ゆさぶりつくすかな/沼尻玲子
蒼海の斯くも寂寥サングラス/馬場移公子
群れてこの寂寥海猫いつまでとぶ/伊丹公子
寂寥という青くあかるいリボン巻く/松本恭子