哀歓に関連した俳句の例をまとめました。
哀歓を含む俳句例
古暦外し哀歓遠ざかる/山田弘子
哀歓の常に酒あり酔芙蓉/福田蓼汀
哀歓の黙し難くて年流る/石田幸子
哀歓はふたつ袂に単衣着る/井沢正江
哀歓は一夜に尽きず遠花火/古市絵未
哀歓を角巻深く隠しをり/小野田乾子
哀歓を遠くに猫と餉を頒つ/木村藍子
子離れの哀歓少し古日記/大塚須美子
貝寄風や桟橋は哀歓に朽ち/鷹羽狩行
山茶花の哀歓ひそと白く病む/古市絵未
哀歓も淡くなりたりむかご飯/柴田白葉女
師の火鉢わが哀歓をみな知れり/溝口青於
海に花火哀歓すでに些事をなす/河野南畦
落葉しきり女どうしの哀歓を/柴田白葉女
葛湯とき哀歓あはくなりしかな/村越化石
蝸牛いつか哀歓を子はかくす/加藤楸邨「颱風眼」
我か哀歓の糸車秋の風吹けばひとりにて廻り/安斎櫻カイ子