眼底に関連した俳句の例をまとめました。
眼底を含む俳句例
凩や病む眼底の灯は淡し/中山春三
産土は荒れ眼底に雪降れり/小島健
眼底に冬椿燃え傷疼く/柴田白葉女
眼底は巌の色に年逝けり/飯島晴子
眼底を暗めて氷水食ぶ/土井百合子
眼底をよぎる人あり冬花火/柿本多映
霞む日や虻の眼底火の如し/内藤吐天
昼眠る眼底に雪降らしめて/日下部宵三
片時雨眼底エメラルドブルー/吉田素糸
生涯のゆふべの爐火を眼底に/西島麥南
眼底に樹氷の像や立ちくらむ/相馬遷子
眼底に潜み秋蚊と呼ばれたる/山県總子
眼底を覗かれており旱梅雨/小野とみゑ
暮れはてし眼底にあり曼珠沙華/成瀬正俊
野火消えてしまひぬ眼底にて燃やす/楸邨
小春日や眼底までも光りけり/阿部みどり女
眼底の牡丹のごとし妻は最愛なる人間である/橋本夢道