残月に関連した俳句の例をまとめました。
残月を含む俳句例
暁天に残月淡し若井汲む/柊愁生
残月に鶴放ちけり嶺の人/尾崎紅葉
残月の軒さらさらと飾り竹/嘉津子
明残る月や権右衛門が鰹船/谷活東
残月に日出づる原の芒かな/高浜虚子
残月や牛の乳房の片あかり/尾崎紅葉
残月や魚と化したる夢さめて/中勘助
雲海の上に残月とわれとのみ/中島斌男
短夜の須磨に明けけり残る月/寺田寅彦
担け行く鍬に懸けたり残る月/尾崎紅葉
残月をくすぐり了えし裸の木/増田まさみ
湯疲れを湯で宥めゐて残る月/鳥居美智子
残月のひかりつ呆けつ田鶴のそら/森川暁水
舞ふ田鶴に残月ありぬかがやけく/森川暁水
馬上眠からんとして残夢残月茶の煙/松尾芭蕉
待つことに慣れてしまへるあかつきにのこり香のごと照れる残月/森本平
