燻るに関連した俳句の例をまとめました。
燻るを含む俳句例
桜東風香煙燻る蔵王堂/鳥居忠一
よな赫き火口の襞の霜燻る/石原八束
侘しさよ藁灰の中に燻る炭/寺田寅彦
昼席の燻る手炉膝に抱き/戸塚黒猫子
よくヶ燻る女の腰の蚋いぶし/岡崎芋村
松茸へあつまる目鼻から燻る/内田/啓
燻る炉に咽び無力の教師ぶり/津田清子
燻る香は日暮の匂ひ葉鶏頭/古川美智子
露草にしばらく燻る煙草かな/野村泊月
岳燻る蝦夷いそつつじ咲く涯に/石原八束
花鶏来て燻るかまどの煙かな/根岸かなた
谷杉に燻る日のこり一と夕立/楠目橙黄子
黍殻の五右衛門風呂の下に燻る/寺田寅彦
北上川に入る陽や燻る花もろこし/高井北杜
油燻る木具小屋出でず冬の蠅/長谷川かな女
燻る炉をはなれず梅を嗅ぎにけり/長谷川かな女