傷むに関連した俳句の例をまとめました。
傷むを含む俳句例
流氷に傷む渚を雪裹む/岸田稚
岬の端や萌出て傷む蕗の薹/岸田稚
海明るすぎて椿の花傷む/右城暮石
八月の蝶ことごとく羽傷む/脇本星浪
折山の傷む過去帳魂まつり/山崎禎子
流燈の消えたる水の傷むなり/岸田稚
礁打つ浪に八月傷むかな/秋元不死男
肋あらわ天地傷む涅槃なれ/和田悟朗
大根干し空満ち満ちて家傷む/古館曹人
朴の花地に落ち傷むこと悼む/中島斌雄
脳傷むまで酷使せし茂吉の忌/相馬遷子
夕べ見て揚羽いづれも翅傷む/篠田悌二郎
頬に手を秘佛も秋を傷むかな/成瀬櫻桃子
魂棚をころげ落つものすぐ傷む/吉岡句城
落梅を惜しむにあらず傷むなり/相生垣瓜人
骨傷む障子いたはり貼りにけり/松本たかし