薪を使用した俳句

薪に関連した俳句の例をまとめました。

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薪を含む俳句例

行く年や庇の上におく薪/一茶

廃屋に薪高々と夏薊/小泉静子

虫干の吹毛九尺薪寺/松瀬青々

薪をわる妹一人冬籠/正岡子規

松薪の炎の太し年の暮/辻桃子

下萌や薪をくづす窓あかり/犀星

虫干や裏の竹きる薪寺/松瀬青々

正座して薪割る旱の一老婆/澄雄

薪に割る何の生木ぞ秋深く/羽公

消炭に薪割る音か小野の奥/芭蕉

炭薪貧の帖尻底抜けに/石塚友二

茎立や泥靴乾く薪の上/石塚友二

文台や霜の薪の五十尺/尾崎紅葉

籠城の汁も薪も木の葉かな/蕪村

奉献の薪の太束秩父祭/柿沼/茂

神苑も切口白い薪も冬/伊丹公子

木枯の絶間薪割る音起る/多佳子

薪は白樺厩に夏の漆闇/香西照雄

峯雲や薪の木口樹液噴き/関森勝夫

門前の老婆子薪貪る野分かな/蕪村

俳句例:21句目~

連翹に山風吹けり薪積む/飯田蛇笏

三光鳥杉の薪干す奥熊野/小林洋子

幽玄の能や薪の爆ぜる音/藤本保太

薪には富みし山家や庭かまど/菊路

蘗に杣が薪棚荒れにけり/芝不器男

薪舟の關宿下る寒さかな/正岡子規

恋雀割られし薪も尺とびて/西谷孝

八朔や積む薪匂ふ登り窯/加藤耕子

冬山や寺に薪割る奥は雪/飯田蛇笏

薪積み湖畔ぐらしや雉蓆/川崎慶子

露多き土蔵の影の薪かな/寺田寅彦

薪割るや朝より暑き桐畠/石田波郷

鳥雲に吾は一把の薪提げて/岸田稚

薪割りの枕がとんで雪催/鷹羽狩行

薪割つて鶏とばす西東忌/鷹羽狩行

小走りに薪を取りに息白し/上野泰

風花の仕事始の薪を割る/高浜虚子

囀やあかあかと積む松の薪/上村占

斧光り薪割けて飛ぶ鵙叫ぶ/上野泰

回廊の下に薪積む十夜寺/関根悦子

俳句例:41句目~

園朧ろ篝に薪足されけり/川澄祐勝

新涼や昔薪は山に樵り/松根東洋城

薪作り始めし上り簗番屋/茨木和生

背の薪の切口誇り頬被り/香西照雄

山がかりして松の薪雛の家/上村占

花杏窯場は薪を高積みに/中井啓子

山中に薪棚白息ふりかへる/上村占

石鼎の薪暮しの露の土間/石田勝彦

天井に鼬の気配薪を燃す/西谷剛周

天地に妻が薪割る春の暮/石田波郷

霜月祭藤蔓で結ふ薪百把/山下智子

山小屋の半日仕事薪の山/窪田英治

完璧に薪を積み上げ冬構/加藤侑男

冬構薪の多少問ひにけり/中山蕗峰

みぞるゝや水道橋の薪舟/正岡子規

山荘の薪拾ひや弥生富士/木暮剛平

秋燕や神父薪割る痩拓地/宮坂静生

松山の薪の棚や花馬酔木/鈴木余生

寮生の薪割つて冬仕度かな/堤信彦

雪路かな薪に狸折り添て/上島鬼貫

俳句例:61句目~

春禽や切口ほうと楢の薪/藤田湘子

挽く薪のおが屑捧げ春の草/石黒哲夫

探梅やしきりに出会ふ薪車/西山泊雲

軒に薪積んで師走の軽井沢/佐川広治

陶工の秋薪割りを細心に/神尾久美子

雁風呂に松の薪を運びけり/松瀬青々

霜月祭新米と薪かつぎ来る/川口崇子

春日満つ薪の切口の円/半円/岸田稚

霧の山より薪水の恵み受く/高野素十

朧月薪の上にのぼりけり/大峯あきら

露けさや薪よく燃ゆる外竈/中村汀女

よき男薪割る庭や蝶の舞ふ/尾崎紅葉

木犀に薪積みけり二尊院/河東碧梧桐

願化踊り篝の薪目減りして/高澤良一

鷦鷯来るや薪割る鉈の先/松根東洋城

一本の薪にも凝りて道の露/西山泊雲

深秋のかくまで細く割りし薪/辻桃子

熊坂に春の夜しらむ薪かな/高井几董

下萌えや石埋り薪割り了る/川口重美

畑岩に薪組み干しぬ花大根/吉田冬葉

俳句例:81句目~

下萌を傷つけ老婆薪割れり/松村蒼石

短日や薪入れてある竈口/波多野爽波

今朝は早薪割る音や月の宿/高浜虚子

修羅能や芝も薪も初夜の風/高桑化羊

神饌に山鳥/箒/薪と繭/伊藤いと子

積嵩む薪の木口も春めける/臼田亜浪

冬近き薪は肉色霧巻く小屋/大井雅人

立てて割る薪真二つ桜散る/川村紫陽

簑を著て又薪割れり春小雨/西山泊雲

粥釜の薪爆ぜて鳴る初閻魔/小林俊彦

綱ひきや羽織三つ四つ薪のうへ/茶静

喪の家の裏に薪割る夕野分/宮坂静生

囀や割れぬ薪はよく転び/高浪多一朗

老鶯や萱の中なる薪の棚/大橋櫻坡子

能や薪焼かぬ先よりこがるらん/西鶴

良寛の薪水の水涸れゐたり/夏目悦江

菜の花や薪買ひ舟の上り来る/上村占

薪の束つぎ~解かれ大根焚/田附涼風

薪の車燦然と雨しぶき創り/加藤鎮司

薪わりも姪の僧もつ十夜哉/正岡子規