二三に関連した俳句の例をまとめました。
二三を含む俳句例
残雪に棒二三本峠神/原田喬
二三尺秋の響や落し水/月渓
鳥雲にまだ二三艘篷被り/子郷
試みの桜さきけり二三輪/来屯
筬音や桑に沈みて二三軒/銘仙
二三羽の雀と遊ぶ初箒/岸田稚
谷口の家二三軒鮎の宿/上村占
玉霰雪ゆるやかに二三片/汀女
牡丹職人失踪届二三枚/仁平勝
二三本葱の坊主や別れ霜/虚子
杜若雨のお庭に人二三/尾崎紅葉
老桜の虚に落花二三片/小西領南
しみ~と秋を惜みぬ二三人/嘯山
門外に川あり柳二三本/正岡子規
鈴虫の鳴く叢の二三人/高木晴子
二三輪蕣咲くや竹格子/正岡子規
小家葺き一八さきぬ二三本/三及
朝霧や團十郎の二三輪/正岡子規
二三合蜆にまじる丸雪かな/梅室
夕立や傘一本に二三人/正岡子規
俳句例:21句目~
短夜や眠り薬の二三片/野村喜舟
痩梅や酢蔵のかけに二三輪/几董
紅葉の二三本見て疲れきる/原裕
雨乞や亀の甲羅に二三言/小澤實
冬枯の町に藁屋の二三軒/上村占
二三軒つと入し行く旅の人/蕪村
玉霰誰がまことより二三分/安昌
紅梅に業平竹の二三本/京極杞陽
二三文銭もけしきや花御堂/一茶
夕立や傘一本を二三人/正岡子規
満園の緑や薔薇二三輪/正岡子規
更衣して浮草の花二三/篠崎圭介
散残るつゝじの蘂や二三本/子珊
君が墓筍のびて二三間/正岡子規
囀や乾して黒帯二三本/鈴木鷹夫
草餅や二三本ある草の筋/相島虚吼
二三疋落葉に遊ぶ雀かな/村上鬼城
草枯や堀割崩える二三間/正岡子規
草ざしに渓二三尾夏休暇/飯田蛇笏
二三人使ふ身となり震災忌/中火臣
俳句例:41句目~
二三人寄つて作りし狐罠/廣瀬直人
夏山や二三枚の田を頂に/前田普羅
若竹に雀二三羽雨青し/筏井竹の門
苔多き梅の老木や二三輪/正岡子規
二三軒夕顔の門相似たり/中山麦圃
二三軒煤掃出すや鳰の海/松瀬青々
二三輪咲く骨折や冬の梅/正岡子規
二三人薄月の夜や人丸忌/飯田蛇笏
二三人買手来てをり蓴舟/入村玲子
二三人陽中に覗く種物屋/赤尾恵似
昼顔や蔓とけ結び二三輪/西山泊雲
線香やますほのすゝき二三本/蕪村
二三匹馬繋ぎけり梅の門/正岡子規
籠にして桷の二三枝春嵐/飯田蛇笏
井戸端や初茸洗ふ二三人/正岡子規
二三人花火線香に端居哉/正岡子規
雪柳二三の落葉ひつかかり/上野泰
夏蕨壮年の男に捲毛二三/香西照雄
柳あり舟待つ牛の二三匹/正岡子規
今年竹遠目にありて二三本/岸田稚
俳句例:61句目~
秋山や神楽寄進す二三人/中島月笠
二三枚落葉沈みぬ手水鉢/正岡子規
眞青な葉も二三枚帰り花/高野素十
白葱を二三本ぬき鼓うつ/橋石和栲
林間の風に落葉の二三転/高澤良一
其鼻や頬や紅梅の二三輪/正岡子規
二三寸角ぐむ芦や水の上/松瀬青々
二三寸雪つむ町や松の内/松瀬青々
冬こもり金平本の二三册/正岡子規
二三尺はや風うける柳哉/正岡子規
畦を翔つ鳧二三声西の京/秋田卯子
二三枚障子浸りて川の秋/清原枴童
朱鳥忌の天に淡雪二三片/林十九楼
二三尺雪つむ軒や猿肉屋/飯田蛇笏
酒の雫しぐれそめけり飾松/二三子
返礼の二三したたむ初硯/三田巳乗
観音の遊足二三歩庭椿/伊丹三樹彦
妻が書く賀状二三や小正月/九品太
炭二三俵納屋にあり鰯雲/飯田龍太
炎天や命あるもの二三翔ぶ/滝青佳
俳句例:81句目~
二三文いれたる銭や春袋/飯田蛇笏
二三文財布の底の余寒哉/正岡子規
蟻地獄赫く集りなほ二三/萩原麦草
凧二三裏の白見す流寓者/香西照雄
刈田雀に祭花火の二三発/鈴木鷹夫
二三本冬木とりまく泉哉/正岡子規
溜池や雨に根芹の二三寸/羅蘇山人
新刊書二三手にして年籠/高澤良一
二三本扇捨てあり塾の庭/正岡子規
蝉餐食す梢の風の二三寸/尾崎紅葉
洗ふとて食器二三や昼の虫/岡本眸
二三本残る煙草や松の内/会津八一
初嵐して二三人帰りゆく/高野素十
蘖や墓石を買ひに二三人/斎藤夏風
二三本菊倒れ伏す草の雨/正岡子規
二三片落花しそめぬ苗桜/飯田蛇笏
春煖炉焚き陶房に二三人/稲畑汀子
泥濘に今落し朴葉二三枚/西山泊雲
晒井や簾しづかに二三軒/増田龍雨
二三本足長しめじ薄かな/渡辺波空