日曜日に関連した俳句の例をまとめました。
日曜日を含む俳句例
日曜は半農半医大根蒔く/篠原
日曜の素顔の一家朝桜/桂信子
日曜の職安に垂れ鯉幟/今井聖
日曜といふさみしさの紙風船/眸
日曜も休めぬ勤め花曇/宮本唯人
日曜日舟虫奔る焼津港/高澤良一
日曜の家族の揃ふ薬喰/満田玲子
日曜の紺まだらなる朝涼し/原裕
日曜日妻子緑にまぎれ了ふ/原裕
日曜の駅前広場苗木市/中澤洋子
茎漬や日曜版に巴里紀行/大島民郎
花種と乾酪と雨の日曜日/藤田湘子
教職に倦む日曜の裸かな/那須淳男
日曜の春昼なれば父恋ふる/齋藤玄
日曜の朝の琴きく漱石忌/新井英子
日曜の百合満開に脳死論/松本恭子
日曜に遠き月曜雲の峰/嶋田摩耶子
日曜の眼鏡おかれて花映る/桂信子
日曜の祭日の花の真盛り/大谷句佛
青葉風一番風呂の日曜日/渡辺君子
俳句例:21句目~
郭公は日曜の華河口より/古舘曹人
花に熱日曜の血を洗ふ父/攝津幸彦
朝顔にけふ日曜で予定なく/隈柿三
絶望を学べ黄色い日曜日/畑井貴晶
三色菫働けばくる日曜日/横澤放川
日曜を待つや家々田水張り/中藤寛
公園の冬木の瘤の日曜日/木下夕爾
滑なんのことなき日曜日/宇咲冬男
日曜市花魁草の売られゆく/綾野竜
春立つや暦に赤き日曜日/吉屋信子
鳥交る夫の帰らぬ日曜日/伊藤昌子
毎日が日曜花の種を蒔く/相原利生
鶺鴒の枝に来てゐる日曜日/横田昌子
いらご岬鷹観る人の日曜日/大林信爾
日曜の埃つかれに蕎麦の花/石橋秀野
日曜の妻の寝ゆるす枯の雨/高井北杜
日曜の客に朝寝の夫不興/一円あき子
日曜の巷の兵に日脚伸ぶ/岡崎莉花女
日曜の市民が溢れ黒干潟/田川飛旅子
日曜の度に落合ひ花行脚/大久保白村
俳句例:41句目~
日曜の朝日朝風下萌ゆる/成瀬正とし
日曜の父の出てゆく蕨がり/浅井青螺
日曜の蝋の童女も草隠れ/林田紀音夫
日曜の風呂へ蛙田を越えぬ/原田種茅
日曜は洗心のとき梅もどき/井沢正江
日曜は習字の寺や岩たばこ/青木重行
日曜もなき商売や春の暮/鈴木真砂女
日曜も無き商売や春の暮/鈴木真砂女
日曜やけふ菊による人の蟻/正岡子規
日曜やひとりに余す蜆汁/山田みづえ
日曜やキヤベツ畑に蝶上る/原田青児
日曜や枯れて日洩らす葡萄棚/有働亨
日曜日子の草笛の育ちけり/中井澄子
日曜日煖炉納めて庭に出づ/中谷朔風
明日は日曜ぽけっとに花の種/穴井太
枯蓮の裏もおもても日曜日/池田照子
働きて日曜のあり菊日和/久保ともを
兵士皆少年や梅の日曜日/大谷碧雲居
櫻前線日曜どこか祭なり/八牧美喜子
初夏や腕に時計のない日曜/菖蒲あや
俳句例:61句目~
卓丸く真中に林檎日曜日/中戸川朝人
単帯をとこ結びに日曜日/鈴木真砂女
囀りを聞いて一人の日曜日/篠崎光子
水底もまた木枯の日曜日/高野ムツオ
水鶏鳴く日曜夫を母へ帰す/磯部洋子
洋梨の孤影を買って日曜市/伊丹公子
秋晴や草津に入れば日曜日/前田普羅
秋草を無造作に活け日曜日/橋本瑞枝
花茣蓙やごろりと雨の日曜日/湯川雅
市振は日曜なりし昼の虫/八田勢都子
教会や蔦紅葉して日曜日/五十嵐播水
蝿去らぬ日曜ミサの福音書/加藤耕子
日曜につづく祭日しやぼんだま/夕爾
袴ぬいで梅の日曜土曜かな/正岡子規
西銀座風死すなかの日曜日/野村昭子
過ぎし秋や日曜二三點綴し/相馬遷子
野に遊ぶ日曜毎の路を又/楠目橙黄子
鉄塊となり日曜の煖炉冷ゆ/谷野予志
降る雪や父母を子が持つ日曜日/林翔
隠し田を刈るや日曜農夫婦/皆川白陀
俳句例:81句目~
雀隠れといへり日曜百姓は/斎藤美規
霊前の日曜なりし冬紅葉/佐野青陽人
颱風の遅れ遅れて日曜過ぐ/右城暮石
鰡とんで日曜の晴定まりし/綾部仁喜
日曜の出勤もはや師走なる/長野深郷
キリストに肖る日曜日の猟夫/阿部娘子
秋晴の日曜昼のサイレン今/成瀬正とし
日曜の子等集まりし焚火かな/島田青峰
起絵を組みて日曜まるつぶれ/清原枴童
森霞む日付けの赤き日曜日/櫛原希伊子
日曜は父としてあり芝青む/神前あや子
日曜日大魚籠のごと朝寝せり/高澤良一
龍胆を摘み日曜は母にもあり/岸風三楼
ふと横に秋が来てゐる日曜日/掘井君子
ぼうたんの根分教師の日曜日/増淵一穂
まんさくの花びら動く日曜日/牧野洋子
みんな居る日曜豆の飯噴くよ/都筑智子
ゆつくりと流るる春の日曜日/北島上巳
褞袍きて出て鍬持てり日曜日/野村泊月
目白きき日曜の朝は床にゐむ/加藤楸郁