駒に関連した俳句の例をまとめました。
駒を含む俳句例
春駒や男顔なる女の子/太祇
夏草や所々にはなれ駒/闌更
駒迎や山だち出る田舎客/濯資
駒迎ことにゆゝしや額白/蕪村
春駒や染分手綱濃紫/籾山梓月
関なりけり瓜庖丁も駒迎/黄吻
朝駒の朝川わたる雪解かな/白雄
駒迎当時の哥仙誰ぞ/高井几董
豆喰らふ月毛の駒に十三夜/几董
囀の梢木曾駒の雪まぶし/原柯城
諸鶉駒はまかせぬ脇目かな/其角
片口の駒行く原や秋の暮/調管子
木曾駒ゆ雲吹き剥がす黍嵐/林翔
行駒の麦になぐさむ宿り哉/芭蕉
秋山や駒もゆるがぬ鞍の上/其角
瓢箪や青葉につなぐ牧の駒/丸露
狼のまつりか狂ふ牧の駒/炭太祇
京笠は皆駒曳のもどりなり/浪化
里宮に黒駒太子黍の秋/西本一都
駒引の跡猶はやし梅の陰/上島鬼貫
俳句例:21句目~
駒引の心に叶ふ旅出かな/上島鬼貫
面あげて風の春駒磯いそぐ/岸田稚
春風や片手たづなに駒並めて/素逝
青竹の駒の口より春の水/野村泊月
一むれや夏野かけぬく二歳駒/ノ松
一陽を出て走るや瓢の駒/松岡青蘿
青柳のかつらぎ伊駒麦畠/椎本才麿
若駒に海原といふ碧きもの/大牧広
春駒の鴎を翔たす鈴の音/皆川盤水
将棋駒干す街筋や竹の春/松浦貞子
梅の宮手綱を金に縁起駒/加藤耕子
若駒に朝日溢るる草千里/野原春醪
春駒や男顔なるおゝなの子/炭太祇
野馬追の装ふ駒を庭に曳き/半谷憲
貼紙に生後五日と春の駒/金子佳子
大庭をどよもす風や駒迎/石井露月
葉に垂るる短き莢や駒繋/丹羽玄子
春駒やよい子育し小屋の者/炭太祇
騎初に厩を出づる良駒哉/青木月斗
口取も咳気ごゑなり駒むかへ/曲翠
俳句例:41句目~
町医師や屋敷方より駒迎へ/松尾芭蕉
町医者や屋敷方より駒迎へ/松尾芭蕉
白地着て蝶の来てをり駒姫忌/笹沢信
筵編む駒をどりをり韮の雨/町田勝彦
若駒が跳ねて蕪村の南蘋画/高澤良一
若駒の親にすがれる大き眼よ/原石鼎
藁しべの括り髪なる秋の駒/中村苑子
蜻蛉に駒は煙を濃くしたり/臼田亞浪
駒の鼻ふくれて動く泉かな/高浜虚子
一頭動き百頭動く春の駒/金箱戈止夫
遠島や汐干にかける牧の駒/松岡青蘿
駒が根に日和定めて稲の花/井上井月
初乗や由井の渚を駒並めて/高浜虚子
駒の足揃ふ浜名の夕うづら/浜田酒堂
初明りたてがみ白き三春駒/高木公園
初明り覚めし藁コの忍び駒/河合未光
唐秬に駒や繋がん野路の月/黒柳召波
駒ケ根に日和定めて稲の花/井上井月
嘶くや口取駒のうすごほり/立花北枝
駒下駄が御堂筋ゆく祭かな/山田弘子
俳句例:61句目~
駒下駄に桜落葉を蹴りもして/上村占
天の斑駒鞣しに鞣す妣の国/高柳重信
駒寄に石蹴の子が春日かな/籾山柑子
強霜や朝あかねして駒の嶮/飯田蛇笏
駒犬の怒つてゐるや梅の花/夏目漱石
御免なり将棋の駒も箱の内/小林一茶
思ふ事聞かせかましき忍駒/尾崎紅葉
駒迎見るや埴生の小家の妻/高田蝶衣
駒鳳凰山吹曇りつづきけり/前田普羅
打ちたたく駒のかしらや天の川/去来
春の駒人に嘶き甘えけり/高橋淡路女
春駒に童つきゆく浦曲みち/中川文彦
春駒の昨日廻りし村に泊つ/高澤良一
春駒やふり分け髪の振りくらべ/素丸
春駒や味方但馬の盛り節/松岡金亀子
浅間かけて雲ひとひらや春の駒/由紀
春駒や通し土間より日本海/赤塚五行
春駒や雪の椿をくぐり来て/中島花楠
朝はしる駒の蹴あげの雲雀かな/蓼太
木曽駒に雪きて蕪もろ手抜き/下田稔
俳句例:81句目~
木曾駒に雪きて蕪もろ手抜き/下田稔
桟橋や先づ思い出づ駒迎へ/松尾芭蕉
検非違使の廳の櫻の繋ぎ駒/筑紫磐井
若駒の点となりゆく草千里/川原博美
焼けし餅駒と進めて網の上/鈴木栄子
並脚となりてたかぶる春の駒/椎橋清翠
秋の駒月に覚めいて夜も食う/榎本虎山
駒牽の木曽や出らんみかの月/向井去来
郡上のなあふくら雀も春駒を/高澤良一
酔うて来し春駒みれば女なる/前川龍二
はた~や遠く小さき放ち駒/松根東洋城
春駒の鈴の音澄めり湖に来て/皆川盤水
春駒の影たたかうて来りけり/萩原麦草
春の駒柵にすり寄り人を恋ふ/熊倉/猷
不二は白雲桜に駒の歩みかな/松岡青蘿
飛び乗るや春の雪ちる二歳駒/立花北枝
初御空晴雪に飛ばす駒もがな/高田蝶衣
駒つなぎ机の上に別れ惜し/土田/初枝
駒どりの声ころびけり岩の上/斯波園女
大絵馬の白駒枯野へ跳り出る/宮坂秋湖