寝転ぶに関連した俳句の例をまとめました。
寝転ぶを含む俳句例
ころり寝ころべば空/山頭火
石菖に風あり主寝転ひて/尾崎紅葉
鞦韆を下りて寐転ぶ芝生かな/鳴子
寐ころべば靴青空へ卒業期/香西照雄
葉がくれの瓜と寝ころぶ子猫哉/一茶
白砂に犬の寐ころぶ小春哉/正岡子規
寝転べば少年となる春の雲/小澤/徹
枯草に寝ころぶやからだーつ/山頭火
寝ころびし少年の窪落葉山/斎藤夏風
寝ころべば靴青空へ卒業期/香西照雄
松かぜ松かげ寝ころんで/種田山頭火
寝ころべば昼もうるさし秋の蝿/桃隣
寝ころんで俳諧安居夏の月/河野静雲
寝ころぶや手まり程でも春の山/一茶
寝ころびて太き枝ぶり秋湯治/上村占
げんげ田に寝転ぶ妻を許し置く/三好曲
どの窓も雷光の燃ゆ寝転べり/原田種茅
紅葉観て寝ころぶによし岩畳/斎田鳳子
寝ころびて待たるるものよ小夜鵆/惟然
寝ころびて砂丘は白し秋の風/引田逸牛
俳句例:21句目~
海軍が寝転んだ海の沖から冬/武田和郎
寝ころびし爪先にはね秋の風/皆吉爽雨
寝転べば睫毛蕊なす花野かな/岡部玄治
秋天や大堤防に寝ころびて/池内たけし
寝ころんで背負ふ地球や鰯雲/鶴田独狐
寝ころんで書読む頃や五六月/正岡子規
中空に寝ころぶ人や梯子乗/大谷美和子
げんげ田に寝転んでいる町役場/武田和郎
寝転がる我が身の弱さ蝉時雨/宇佐美次男
寝転んで読む悪女伝さくらんぼ/野村尚子
葺替の萱に寝転ぶゆるされよ/八木林之介
駈ける子に寝転がる子に草紅葉/中里泰子
きりぎりす腰紐ゆるめ寝ころべば/桂信子
利根べりに寝ころび足で蝶を追ひ/上野泰
太刀佩いて芝に寝ころぶ子の日かな/一茶
学帽をとばし寝ころぶ芝青し/成瀬正とし
寐ころんで牛も雪待つけしき哉/正岡子規
寝ころびて待たるる物よ小夜鵆/広瀬惟然
寝ころべば空に燃え立つ彼岸花/大西土水
寝ころぶや一顆の柘榴雲にふれ/太田鴻村
俳句例:41句目~
寝ころべば地のぬくもりや鰯雲/山川充恵
寝ころべば耳を若草くすぐるよ/小島國夫
寝ころんで牛も雪待つけしき哉/正岡子規
寝ころんで酔のさめたる卯月哉/正岡子規
草の上に寝ころんで見る凧高し/島田青峰
萩の上に寐ころびうつや鹿の腹/正岡子規
寝ころべば水からくりのしづけさに/上村占
寝ころびしよりひき寄せて籠枕/今井杏太郎
寝ころべる女あらはに避暑の宿/成瀬正とし
寝ころんてゐれは小舟の通りけり/正岡子規
寝ころんでチェーホフを読む囮守/水野李村
天草に寝ころんでゐる海女のスト/萩原麦草
寝ころんで見れば小舟の通りけり/正岡子規
寝ころべば土筆シグナル遠く立ち/宮津昭彦
甘藷食ふは至福にちかし寝転べば/伊藤白潮
橋裏を見上げ寝ころぶ春きさらぎ/高柳重信
寝ころんで見るに糸瓜の長きこと/伊藤通明
どったんと寝転び昼寝でもせんか/高澤良一
蒲公英や寝ころんで聴く地の韻き/植田桂子
語らず寝ころぶ怒濤も夜の砂に友/古沢太穂
俳句例:61句目~
避暑地去る心残りに寝ころびて/成瀬正とし
雪とばし寝ころぶ犬を見下ろす犬/京極杞陽
寝ころびて刻明に爐火見はじめぬ/石橋辰之助
寝ころびてけふといふなく夏逝かす/高澤良一
寝ころべばすぐに眠くて避暑の宿/成瀬正とし
クローバに寝ころべば子が馬乗りに/伊藤彩雪
ものぐさの寝ころびて見る夜の新樹/八十島稔
さくら咲き男は防波堤に寝ころぶ/加倉井秋を
寝転べば吾も夏景色のひとつ/ともたけりつ子
石ばかりの中に寝ころび泪にじむ/北原志満子
クローバーに寝転び雲に運ばるる/すずき巴里
寝ころぶは戦死のかたち夕かなかな/田沼文雄
鵙鳴くや寝ころぶ胸へ子が寝ころぶ/古沢太穂
寝ころびてコスモス空に咲かせけり/片岡うらら
寝ころんで蝶泊らせる外湯哉/一茶/寛政七年乙卯
曲水やどたり寝ころぶ其角組/一茶/文政三年庚辰
不来方のお城の草に寝ころびて空に吸はれし十五の心/石川啄木