庭師/植木屋に関連した俳句の例をまとめました。
庭師/植木屋を含む俳句例
雪吊の庭師の腰に万歩計/篠田悦子
冬日向夫の庭師の高梯子/蕪木啓子
背広着し庭師が配る新暦/西宮正雄
庭師来て風素通りよ十二月/杉本寛
冬雲を截るや庭師の大鋏/山田健弘
早春の寺の境内庭師居る/土屋孝子
天高し俄か庭師の鋏音/小泉はつゑ
短日や庭師の残す高梯子/川崎俊子
碧眼の庭師も交り枝払ふ/都筑智子
植木屋の門口狭き牡丹哉/正岡子規
梅雨晴や庭師が使ふ腰鋏/上野さち子
万緑や庭師に多き当麻族/つじ加代子
日暮里や只植木屋の冬木立/正岡子規
昨日より深き秋空庭師来る/鈴木いよ
お隣りと同じ植木屋松手入/高澤良一
秋気澄む若き庭師の鋏音/高坂みつ恵
植木屋の裏は小田なり桜草/正岡子規
植木屋の夜店の跡や道の露/正岡子規
高き天植木屋梯子置いて去る/松本旭
植木屋の山茶花早く咲にけり/正岡子規
俳句例:21句目~
植木屋の打水ふんで苗えらぶ/宮井保彦
冬構父の代より来る庭師/阿部みどり女
冬蝶を翔たす庭師の紺の足袋/石川文子
句仇は庭師でありし光悦忌/鈴木たかよ
夏空を広げて庭師終りけり/飯田千枝子
小春日や庭師の鋏よく鳴りて/今泉貞鳳
植木屋の無口めでたし松落葉/石川桂郎
植木屋の花うれぬ間に盛かな/高井几董
植木屋は今日も木の上更衣/八牧美喜子
植木屋ハ来ラズ庭ノ茂リカナ/正岡子規
庭師来て仏来る道遺しけり/梶山千鶴子
庭師来て冬の形をつくりだす/平井照敏
庭師来て樹と話しおり十二月/沢田康女
春昼や庭師石にも語りかけ/富田くにを
松の木に庭師来て居り昼寝覚/前田普羅
照紅葉庭師無口をおしとほす/土屋孝子
石を見に庭師と連るゝ山小春/高田蝶衣
秋晴や庭師の梯子くぐり訪ふ/稲畑汀子
松ケ枝の庭師に秋のいや高く/石塚友二
秋空に梯子つきさす庭師かな/荻原邦弘
俳句例:41句目~
雪吊の庭師が空を引き締める/安田雪松
植木屋におちぶれ顔の牡丹哉/正岡子規
植木屋に下宿するてふ麦青む/田中裕明
植木屋に賣殘りの菊皆枯るゝ/正岡子規
植木屋の仕事の跡や春の泥/有本たけし
植木屋の妻の訃知りぬ十二月/沢木欣一
トラックの上に庭師の三尺寝/榎田きよ子
年つまる庭師やたらに鋏あて/浦野志津雄
年暮るる庭師焚火の輪を解けば/飯田龍太
庭の栗茹でて庭師をねぎらひつ/白岩三郎
庭師きて陽を剪りこぼす十二月/荒原節子
見知りたる庭師笛吹く一の午/岩城のり子
石組みに庭師のこころ笹子鳴く/中野陽路
柿提げて庭師今年もやつて来し/戸村ミヨ
庭師らはこんなところに寒肥す/松尾緑富
植木屋の垣の山茶花咲きにけり/正岡子規
庭師まづ目で松手入してをりぬ/江川虹村
植木屋の弟子叱りをり日脚伸ぶ/水原あゆ
冬至の日きれい植木屋木の上に/山口青邨
植木屋の住居も闇し花盛/ぜぜ少年-半朱
俳句例:61句目~
庭師には気を許しをり鴨の群/山口超心鬼
植木屋の鎌とぐ長さ木下闇/阿部みどり女
雲を喰い尽くした植木屋の消息/平田栄一
植木屋の松に惚れつつ手入かな/京極杞陽
こともなく庭師蜂の巣焼きくれし/大橋敦子
植木屋に嵩む拂ひやきりぎりす/石田あき子
植木屋のトラック一日春の雨/かみや久仁彦
時雨るるや庭師梯子を下りてこず/田中絹子
マフラーをして植木屋と打合はす/谷口摩耶
植木屋の日の丸立ててみどりの日/添野光子
庭師には庭師の思ひ出レノンの忌/橋本榮治
植木屋がぼつちやんと呼ぶ春の暮/野中亮介
植木屋さんの鋏さくさく冷夏切る/清水伸子
植木屋の値切られ上手みどりの日/鈴木三四郎
春寒し庭師いつまで背を見する/鍵和田ゆう子
木のてつぺんにゐる植木屋や神の留守/成瀬桜桃子
一日松の葉手入れしていた植木屋と夕べ温泉の中/荻原井泉水