一畳に関連した俳句の例をまとめました。
一畳を含む俳句例
百畳の寺千畳の鰯雲/吉内健
秋ちかき心の寄や四畳半/芭蕉
初鏡一畳で足る妻の城/土生重次
百畳の巌を滴る蝉の声/加藤耕子
百畳の本堂抜ける青嵐/高橋利子
百畳に善男善女十夜講/高澤良一
蚊遣香効を奏しぬ六畳間/高澤良一
西側は蔦の窓なり四畳半/子規句集
華涼み月に隣るや四畳半/服部嵐雪
半畳に座し一畳に眠る夏/砥上白峰
奥祖谷の一畳畠黍を刈る/佐野大志
百畳の畳波打つ極暑かな/橋本榮治
百畳の通し障子よ囀れり/荒井正隆
凧日和百畳の凧天に在り/竹内瑞芽
初七日の百畳敷の寒さかな/河合順
遊行寺の畳百畳替へて夏/守屋典子
天井も百畳青葉木菟近し/穴澤篤子
寺の子の遊ぶ百畳額の花/山田弘子
鳥交る四百畳の禅の寺/上川みゆき
本堂の百畳わたる蓮の風/大熊輝一
俳句例:21句目～
昼の虫四畳程なる円空堂/高澤良一
賑かや餅花ありて四畳半/高濱年尾
百畳に善男善女遍路宿/武内婦美子
壺焼や海へ張り出す八畳間/石井公子
炬燵塞ぐ八畳の居間真四角/栗橋敏子
此君にわれに秋行く四畳半/正岡子規
冬待つや寂然として四畳半/正岡子規
大の字に寝て一畳の九月尽/土生重次
寺継ぎし子に百畳の風光る/肥田葉子
四畳半三間の幽居や小米花/高浜虚子
風花や地に一畳の青菜売り/山本秋穂
輪飾や凭る壁もなき四畳半/石橋秀野
大寺に百畳敷けり朴落葉/石田あき子
秋風の吹きぬけて行く四畳半/上林暁
蠅打てしばらく安し四畳半/子規句集
百畳に松の枝這はす涼しさよ/杉本寛
百畳を拭く学僧の秋思かな/那須淳男
百畳を見渡してをり秋彼岸/斎藤梅子
開け放つ方丈百畳秋の声/大西フサ子
わが城は六畳一間障子貼る/渡辺淑子
俳句例:41句目～
神の島西瓜ころがる六畳間/宮平早千
八畳の松下村塾ちちろ鳴く/藤野澪子
冬を待つ用意かしこし四畳半/正岡子規
時雨つつ竹真青なり四畳小屋/藤田湘子
一畳に起居する僧や仏生会/大萱比奈子
一畳の電気カーペットに二人/大野朱香
畳一畳海を漂よひ佐渡に虹/田川飛旅子
一つ火を待つ百畳の冷え膝に/鈴木貞雄
寝て一畳流離極まる餅うまし/北野民夫
松阪城址棚百畳の藤は実に/西田嘉代子
二番三畳六畳とある寒さかな/小杉余子
八畳の間にちちははのなき禅/川崎展宏
八畳はこんなに坐れる忘年会/池田澄子
百畳敷まづ秋蝉の入り来たり/松井恭子
春光のかくまでやさし四畳半/対馬康子
炉塞や六畳の間のひろうなる/正岡子規
達磨忌の百畳昏くなりにけり/河北斜陽
白玉と待たされてゐる四畳半/鈴木鷹夫
百畳の藺草の匂ふ歌かるた/田中とし子
百畳の写経に火鉢なかりけり/福井重子
俳句例:61句目～
風入れの涅槃図六畳領しけり/関森勝夫
百畳に人まばらなる十夜かな/中山隆弘
病み籠り西日四畳を逃げまはる/石川桂郎
あつき日や運坐はじまる四畳半/正岡子規
暖炉取りて六畳の間の広さかな/正岡子規
藤垂れて百畳の間をつくりけり/水田光雄
たたみ一畳亡骸を乗せ月のぼる/成田千空
炉塞取りて六畳の間の広さかな/正岡子規
盆棚をしまひしあとの八畳間/猪俣千代子
優曇華やひと日をこもる四畳半/永井京子
あぢさゐに修理して住む四畳半/長谷川貴枝
探題樂/口切や北も召れて四畳半/蕪村遺稿
六畳ガス水道完備哀愁列車のあいつ/仲上隆夫
冷蔵庫が泣いている四畳半の未亡人/藤田踏青
吾子の下痢止まり六畳の間に朝が来る/橋本夢道
ベツド一畳死に場所と決め温まれり/村上/泰子
百畳に波打つごとく曝書かな/小島和子「百鳥俳句選集」
