休暇に関連した俳句の例をまとめました。
休暇を含む俳句例
休暇はや白朝顔に雨斜め/汀女
鉄棒に雀ふくらむ冬休暇/香取哲郎
草ざしに渓二三尾夏休暇/飯田蛇笏
休暇語る汗の生徒ら燦爛たり/林翔
小授鶏や休暇学生碁習ひに/及川貞
休暇にして体操場の櫻哉/寺田寅彦
土筆二本休暇賜はる妻の手に/林翔
黍嵐教師休暇をただ眠る/大野林火
かたばみの花に波音休暇村/木村蕪城
休暇果てむ晩夏の樹液手に粘り/林翔
没日さす校舎びは色春休暇/細見綾子
朝顔を咲かせ休暇の商店街/三枝静代
朝顔に休暇音立て過ぎ行くよ/楠節子
別々の教室が待つ休暇明け/二村典子
愛犬と泳ぎ少年休暇果つ/矢谷美つ枝
故郷の鮎くひに行く休暇哉/正岡子規
女教師に縁談二つ休暇明け/角田拾翠
休暇明母の奥襞さぐらむか/栗林千津
鉄棒を雲遠ながれ休暇明け/河内凡生
押花に幼き文字や休暇果つ/堀口星眠
俳句例:21句目~
帰省行員より埋め休暇予定表/鈴木栄子
暑中休暇の雀来てをり朝の庭/清水基吉
朝の谷隈をしづめて休暇果つ/宮坂静生
木天蓼の葉裏の見えて休暇明/大島雄作
楡樹下に髪こぼしけり休暇明/宮坂静生
また元の家の秩序や休暇明/徳永夏川女
残しおきし春鮒釣の休暇かな/大庭紫逢
中庭の風呼ぶ木々や休暇明/片山由美子
今日ぎりの休暇となりぬ油蝉/木下夕爾
西日さす机より来て休暇乞ふ/白岩三郎
絵日記の鯨/漂着/休暇果て/伊丹啓子
風邪癒えぬ碌々休暇とらぬ間に/樋笠文
休暇明け蛇口もほとばしる水も/小澤實
休暇果つ少女風視る目をしたり/岡本眸
半日の休暇をとれば地虫出づ/黒田杏子
友死すと掲示してあり休暇明け/上村占
かまつかに雨とび休暇失せにけり/金子潮
法師蝉いくばく残る子の休暇/下村ひろし
休暇果つ島の漁村に灯のみえて/秋光泉児
はまなすの実を抽出に休暇果つ/堀口星眠
俳句例:41句目~
ふりいでし雨の水輪よ休暇果つ/木下夕爾
休暇果おのが頭ほどの玉菜軽し/香西照雄
風の漣ポプラに暑中休暇来る/柴田白葉女
休暇尽きて二百十日の船出かな/子規句集
休暇尽くる心忙しや鯊を釣る/吉野左衛門
屈託なき茶髪の子等や休暇果つ/安達孝子
子の傷心父しか知らず休暇果つ/小澤克己
休暇明泣き坂に汽車かかりたる/宮坂静生
休暇終るプールサイドを教師行き/岡本眸
抽出しにさざ波あふれ夏休暇/小檜山繁子
黒板のつくづく黒き休暇明け/片山由美子
桃食ふやきらきらきらと休暇果つ/森澄雄
捕虫網振るたび休暇減つてゆく/津田清子
四国三郎暑中休暇の子をあつめ/鹿島四潮
休暇盡きて二百十日の船出かな/正岡子規
教室のよそよそしさよ休暇明け/佐藤博美
生涯の休暇のごとく一夏病む/石田あき子
白樺に濃き日や暑中休暇果つ/星野麦丘人
稲刈るへ雇はれ三日休暇取る/縄田屋朗々
旅終へて暑中休暇の子とまどゐ/高濱年尾
俳句例:61句目~
休暇果つ穂草の中のドラム罐/榎本冬一郎
蓑虫やあるほどもなき休暇果て/水原春郎
さらさらのおかつぱ頭休暇明け/中内さと子
暑中休暇誰に合せてとるでもなし/鈴木栄子
茶のすはえこもごも揺れて休暇果つ/柿沼茂
鳩時計につゝかれている暑中休暇/羽鳥文子
青ものをどつさり買ひぬ休暇果つ/折井紀衣
静かなるハイデルベルク夏休暇/山内年日子
こんにやくの刺身つるりと休暇果つ/山田桂三
キャンパスにペンキの匂ひ休暇明け/古川充子
休暇はじまる隣家の砂糖壺が見え/北原志満子
枯れ檜伐り倒しけり休暇明ける/長谷川かな女
花環を燃やす休暇の塀の中ほどにて/八木三日女
全身で下痢して下痢より寧ろ不安な下痢休暇/橋本夢道