初笑いに関連した俳句の例をまとめました。
初笑いを含む俳句例
初笑ひ仕事の多き年来たる/磯望
初笑初泣孫が家の芯/下村ひろし
傍らに人無き如く初笑/高浜虚子
顎長き男なりしよ初笑/大井戸辿
おほどかに且朗かに初笑/高浜虚子
時々は方言の出て初笑ひ/八巻絹子
水平線より太陽の初笑ひ/吉原文音
水飲んで収む泪や初笑ひ/伊藤浩子
初笑ひ米粒程の歯がふたつ/林佳苗
生憎の同じ顔ぶれ初笑ひ/菊地恵輔
産湯して嬰は夢見の初笑/杉本和子
密談の幼らにして初笑ひ/前田典子
百日の孫が主役の初笑ひ/竹吉章太
縁談の大吉みくじに初笑/田中英子
若き盲女眦ふかく初笑/中村草田男
家中の顔を見分けて初笑/影島智子
よき庭に嵐山あり初笑/波多野爽波
トランプの孫も一員初笑/鈴木美那
遮光器土偶がふつと初笑/大森知子
一盞をうなづき干して初笑/杉本零
俳句例:21句目~
天上に師の顔笑ふ初笑ひ/小出秋光
笑ふ嬰を囲み一家の初笑/塩川祐子
口あけて腹の底まで初笑/高浜虚子
初笑顔男のつぎの男かな/中井洋子
手術せし腹にひびきぬ初笑/浅井八郎
こみ上げて来る幸せの初笑/稲畑汀子
初笑妻閉ぢこめて来し一人/香西照雄
山の子が荷台にあふれ初笑/田島和生
百歳も一歳もゐる初笑ひ/中村しおん
初笑ひ玩具の犬に描きし髯/沢木欣一
初笑深く蔵してほのかなる/高浜虚子
一病のかげりある身や初笑/横山右月
江の島の浜見てきたり初笑ひ/辻桃子
大吉をポンと射止めて初笑/高坂勝恵
初笑山が倒立してゐたる/土見敬志郎
初笑ひしたる娘の黒子かな/岡田佳子
病人と思はれぬほど初笑/中田みづほ
初笑森閑として起りけり/松根東洋城
久々におとがひ解きし初笑/青村萌生
横浜の陳さん李さん初笑ひ/角川春樹
俳句例:41句目~
老の口初笑ひして噤むなる/皆吉爽雨
咽喉仏見せたる吾子の初笑ひ/上野泰
初笑ひゆゑの涙と思はれず/鷹羽狩行
浮雲に尾てい骨あり初笑ひ/田中哲也
みどり児の声とはならず初笑/稲畑汀子
初笑して口下手をまぎらはす/水野柿葉
片ゑくぼゆゑに忘れず初笑窪/斉藤美規
初笑たしなめつゝも祖母笑ふ/星野立子
初笑ひ笑つて死ねと今謂はず/小出秋光
初笑ゆぜん神社の高みより/上田五千石
ひとり焼く餅ふくらみて初笑/小川/彩
四代を生き来て母の初笑ひ/平田マサ子
子に和して終に哀しき初笑ひ/小坂順子
孫や子の名を間違ひて初笑/岩城紀伊子
その頬にしづかにたたへ初笑/富安風生
ちゝはゝの顔を覚えて初笑ひ/永松西瓜
みづからに聞かす声あげ初笑/塚本久子
鯉の骨刺さりしなぜか初笑ひ/河野南畦
黒豆のやうな瞳をして初笑/近森あき子
初笑ひ夫の笑ひと合はぬなり/大木あまり
俳句例:61句目~
初笑ひたしなめつつも祖母笑ふ/星野立子
太郎冠者釣りしはおかめ初笑/福井まつえ
お迎への来ぬてふ母や初笑ひ/しのざき杳
初笑い母は両手をひらひらと/小川久美子
重役陣初笑ひして散ることよ/槫沼けい一
初笑ふことの何かと発行所/長谷川かな女
声たてて乳歯もあらず初笑ひ/永島理江子
海鼠食ひし顔にてひとり初わらひ/加藤楸邨
初笑ひ止まねば泣けるごときあり/井沢正江
嬰の知恵のあなどりがたし初笑/坂田かほる
ともに生きともに八十路や初笑ひ/村越化石
かしこまる父子おかしさに初笑ひ/木村ふで
初泣きの嬰児そのまゝ初笑ひ/大久保九山人
みどり子のおならめでたし初笑ひ/福島せいぎ
ぢゝばゝのなにがおかしうて初わらひ/河野静雲
信/和/愛/夢/虹/HAWAI/初笑ふ/磯かな