男郎花に関連した俳句の例をまとめました。
男郎花を含む俳句例
男郎花峠下れば海女の村/東容子
教へつゝ男郎花また男郎花/本井英
荒行の熊野奥駈け男郎花/遠井俊二
女郎花男郎花ここ地獄谷/熊谷愛子
男郎花白夜寂けさ緻密にて/有働亨
男郎花あの稜線が大菩薩/古沢太穂
鼻ごゑの家鴨近づく男郎花/堀口星眠
歌の國の野に男郎花女郎花/松瀬青々
比翼塚とや女郎花男郎花/文挟夫佐恵
土白き秩父はよけれ男郎花/遠山陽子
墨色の富士へ短かき男郎花/三枝正子
大仏の裏しぐれつつ男郎花/宮田正和
恋瀬川女郎花また男郎花/町田しげき
女郎花少しはなれて男郎花/星野立子
立寄りて少し語ろか男郎花/尾崎紅葉
男郎花自給自足の山の宿/大久保置箔
山荘に朝の人かげ男郎花/つじ加代子
山風に匂ひ持たざり男郎花/渡辺桂子
ありやなしや将門の首男郎花/逸見真三
藁屋一つ祈るかたちの男郎花/丸山海道
俳句例:21句目～
行くほどは霧の流れ路男郎花/野澤節子
ほろびゆく影あり陵の男郎花/坂井三輪
七草に入らぬあはれや男郎花/正岡子規
女郎花を男郎花とや思ひけん/夏目漱石
をとこへし俳諧つひに拉鬼體/塚本邦雄
女郎花男郎花共にあればある/鈴木花蓑
小笹吹く風のほとりや男郎花/北原白秋
女人堂供華としつかね男郎花/太田由紀
掌にこぼれ五弁仔細に男郎花/富安風生
暁やしらむといへば男郎花/松根東洋城
汽鑵車の音のつまづく男郎花/堀口星眠
鉄路直に信濃追分のをとこへし/及川貞
潮またゆふべのいろに男郎花/木村蕪城
甲斐駒の雲にしづめり男郎花/渡辺立男
男郎花かざすは老をかざすかに/斎藤玄
男郎花肩の高さを雲流るる/つじ加代子
男郎花名もなき草の仲間かな/高木晴子
男郎花将門果てしかくれ岩/斎藤八千代
男郎花日がかたぶけば店終ひ/如月真菜
男郎花白きはものの哀れなり/内藤鳴雪
俳句例:41句目～
男郎花色のきれいな蝶が来し/上野章子
はやばやと仕舞ふ山小屋男郎花/伊藤霜楓
女郎花摘み男郎花ほしくなる/朝芝喜代子
滝の上に路しらじらと男郎花/殿村莵絲子
男郎花折らず女郎花のみ折りて/山口青邨
男郎花遠方の風きくごとくなり/窪田玲女
男郎花ばかりが咲いて過疎地帯/榎本栄子
をとこへし縞明かな蜂きたる/八木林之介
不退転とは崖に咲くをとこへし/鷹羽狩行
白きもの見て彷彿とをとこへし/長谷川双
覚めてすぐ近き水音をとこへし/田中裕明
男郎花すつくと息つぎ坂明るし/鷲谷七菜子
男郎花仔馬が跳ねてかくれなし/水原秋桜子
男郎花らんらんと家群つらなれり/巌谷小波
をみなへし又をとこへし旅たのし/鳴沢富女
朝富士やをみなへしよりをとこへし/森澄雄
滝の辺に祖父の寂けさをとこへし/渡辺恭子
火の山のいづれ劣らぬをとこへし/吉川清江
男郎花停車のひまに手折りきし/大橋櫻坡子
風が吹き分けをとこへしをみなへし/檜紀代
俳句例:61句目～
うらゝかや貝に男郎花をみなへし/大橋櫻坡子
男郎花ぽきぽき折るは決意ならむ/殿村莵絲子
男郎花霧うすければかくれ去らぬ/軽部烏帽子
群れて咲く男郎花ならいとほしむ/諸田登美子
男郎花手折りて父の供華とせん/本西/満穂子
男郎花きりきりしやんと咲きなされ/後藤綾子
いま過ぎし雨をみなへしをとこへし/児玉輝代
風折れのなくをみなへしをとこへし/木内彰志
これやこの富士の裾野のをとこへし/村松ひろし
をみなへしをとこへし火薬庫はいづこ/栗林千津
万葉のをみなへしよりをとこへし/野見山ひふみ
