一二に関連した俳句の例をまとめました。
一二を含む俳句例
子規一二の橋の夜明かな/其角
巴塚寒木瓜弾け一二輪/高澤良一
脱衣籠欅落葉の一二片/高澤良一
一二枚鱗落して鯉の秋/三好達治
新絹や一二里づつの在の町/嘯山
新しき顔も一二や狩の宿/菅直桑
山おろし一二のの幟かな/蕪村遺稿
青麦や一二の午の風日和/小澤碧童
雪折や一二に非ず松と杉/尾崎迷堂
蕗の薹垣根の下に一二寸/羅蘇山人
秋たつや鶉の聲の一二寸/正岡子規
代馬の泥の鞭あと一二本/高野素十
坂鳥に今しも銃の一二発/丸千總子
夏風邪の鼻紙使ふ一二枚/高澤良一
一二枚落葉挾める葉水仙/高澤良一
鰒鍋や酔はざる酒の一二行/飯田蛇笏
夕刊を開けば落花一二片/片山由美子
夜寒さや木賊の影の一二本/八十島稔
窓近く案山子も一二聴講す/佐伯哲草
探梅の探しあてたる一二輪/高澤良一
俳句例:21句目～
春水や草をひたして一二寸/夏目漱石
白木僅夏華も末の一二りん/黒柳召波
白網はねこぼれたる一二匹/鈴木花蓑
一、二掻き躰に送る団扇風/高澤良一
一二匹鮎もかかりぬ白網/五十嵐播水
群来村といふ一二軒秋の浜/遠山壺中
義士会や献灯一二祗園より/大島民郎
一二枚青葉飛ばして大夕立/高澤良一
若草や鶏のとさかの一二寸/正岡子規
薫風や蝿取蜘蛛の一二匹/島村元句集
三日月の匂ひ胡瓜の一二寸/佐藤惣之助
つねに一二片そのために花篝/鷹羽狩行
落蝉の足蹴にされて一、二転/高澤良一
末枯れてをり休み田の一二枚/清水基吉
一二輪コスモス刎ねて日和風/鈴木花蓑
みちのくやまだ陽炎の一二寸/長谷川櫂
よみ歌を一二はりたる助炭哉/松瀬青々
一二輪づゝ咲きふえて梅紅し/高濱年尾
一二夜は砧に紛ふ音もあれ/相生垣瓜人
一二枚潤目をあぶる寝酒かな/福田一夢
俳句例:41句目～
紅梅の一二輪ほど好意に似て/高澤良一
一二泊して友誼よき褞袍かな/飯田蛇笏
一二滴油がはねて二月の夜/神尾久美子
一二輪とは早梅にかなふもの/山本柳翠
白蓮やはじけのこりて一二片/飯田蛇笏
葭雀や暁て一二のみをつくし/高井几董
惜春の酒一二杯虚子を恋ふ/成瀬正とし
枯芝やややかげろふの一二寸/松尾芭蕉
蚊出初め雅やかに一二匹ゐる/細見綾子
雪すべてやみて宙より一二片/山口誓子
雪ちるや日ぐれの氷柱一二寸/古沢太穂
一二軒ふえし茶店や薄紅葉/田畑三千女
熱燗や手酌いかしき一二杯/久保田万太郎
生き死にのほかなる鳴子一二声/飯田蛇笏
走り出て紫蘇一二枚欠きにけり/富安風生
しぐるゝや寝酒たのめる一二合/石塚友二
ほとゝぎす一二の橋の夜明かな/榎本其角
湯豆腐や持薬の酒の一二杯/久保田万太郎
一二片散りてときには花吹雪/山口波津女
極月や愁ひの旅の一二泊/吉武月二郎句集
俳句例:61句目～
旅はゆふべの河原つくしを一二本/林原耒井
散るさくら一、二片して一気なり/田中貞雄
一、二を生し二、三を生す我亦香/正岡子規
ほとけ恋ひゐて臘梅の一二りん/鷲谷七菜子
とりかぶと霜の一二度にも強し/佐藤多太子
山ぼふし一二花のこりすずしき湯/富岡掬池路
泰山木の一二花銹びいしケアハウス/中島保子
ヂョイシーズ一二寝さざんくわ急に見ゆ/加藤郁乎
