商人に関連した俳句の例をまとめました。
商人を含む俳句例
稲光一商人として旅へ/山中麦邨
山門に旅商人の昼寝哉/正岡子規
名所や絹商人の着衣始/正岡子規
山国や寒き介の小商人/飯田蛇笏
鞦韆にしばし遊ぶや小商人/普羅
蕣や十日戻らぬ小商人/正岡子規
塞北や商人霞む馬の上/松瀬青々
つれだつや女商人山紅葉/正岡子規
鶯や奥商人とつれたちて/正岡子規
父祖よりの船場商人帳始/中西子風
むら紅葉會津商人なつかしき/蕪村
初秋や出羽商人の最合船/正岡子規
商人や干鱈かさねるはたり~/太祇
霞立つ大商人の普請かな/増田龍雨
商人になる一念や初戎/速水真一郎
商人に孔雀親しむ秋の暮/攝津幸彦
商人を吼ゆる犬ありももの花/蕪村
水仙や長安に入る詩商人/会津八一
明慧忌やわれも都の茶商人/羊/我
花さくや朝めしおそき小商人/乙二
俳句例:21句目~
商人の町の近江の麦の秋/大橋敦子
羅の商人通る日本橋/阿部みどり女
藪下の商人宿の蚊遣かな/岡本癖三酔
行く春や商人船の立烏帽子/正岡子規
近江商人栄えし町の秋簾/相川やす志
頭布とれやよき商人や山桜/立花北枝
鬚つけし商人きたり蚕仕度/前田普羅
商人が来りて歩く飛騨雪解/前田普羅
商人に行き違ふたる夏野哉/正岡子規
商人のせはしき扇つかひ哉/松田枯蝉
商人の坐敷に僧の冬こもり/正岡子規
商人の家業は継がず西鶴忌/鈴木貞雄
商人の越後へこゆる若葉哉/正岡子規
商人やしばらく涼む橋の上/正岡子規
宇治木幡茶商人の日傘かな/中川四明
春を待つ商人犬を愛しけり/前田普羅
泊り合す旅商人の寒がるよ/夏目漱石
火星燃え露天商人銅貨数ふ/木村蕪城
煤はいて棚つり直す小商人/村上鬼城
白河を越ゆるや夏の小商人/正岡子規
俳句例:41句目~
絹商人の通ひし道や落し文/関戸文子
ひつじ田に旅商人の径うまる/山口草堂
にこやかに初商ひの小商人/高橋淡路女
みしか夜や金商人の高いひき/正岡子規
君が代や旅商人も日からかさ/井上井月
奈良へ通ふ商人住めり紅の花/正岡子規
夏菊にまゆ商人をもてなしぬ/石井露月
商人の言葉遮るサイネリア/山口振り子
商人の空音ゆたかやいせの春/向井去来
商人の敵地にはいる枯野かな/正岡子規
商人のよき蔵いやしけさの雪/高井几董
春の夜や仏事したたむ小商人/飯田蛇笏
秋立つや出羽商人のもやひ船/正岡子規
吹雪来ぬ目鼻も分かず小商人/前田普羅
蛇とぶやはるかな葱の商人に/安井浩司
またもとの商人となり火桶抱く/植地芳煌
山の井に瓜商人の小笹かな/信徳「孤松」
商人やうそをうつしに蝦夷が島/小林一茶
旅商人ばかりの汽車や麦の秋/成瀬桜桃子
商人の貌たそがれてゐたり村に/野口立歩
俳句例:61句目~
商人面平あやまりよ壬生狂言/八牧美喜子
聟定まりし大商人の袷かな/長谷川零餘子
小屋掛けて茶市商人白地売る/下村ひろし
商人と雲をあつめる海のホテル/阿部完市
商人夫昼寝のあとに小銭落つ/八牧美喜子
水澄めり繭商人の行きしあと/神尾久美子
鳥かぶと近江商人荷を負へり/磯貝碧蹄館
海に星フェニキア目指す老商人/水野真由美
木がらしや物さしさした小商人/一茶/文化十四年丁丑