坑を使用した俳句

坑に関連した俳句の例をまとめました。

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坑を含む俳句例

大西洞老坑水巌初硯/飴山實

枯葎万の星浴び入坑す/浅川方銭

入坑の頬被して幼けれ/岸風三楼

坑千尺雷管の火に息弾む/三谷昭

その生涯入坑採鑛木の葉髪/及川貞

坑木に愛のらくがき秋灯/西本一都

帽燈や坑の泉は声あげて/小林康治

坑長を上座に鞴祭かな/奥山金銀洞

坑を出て荒男の仰ぐ星寒し/三谷昭

夕虹へ妻坑帽を捧げ干す/工藤求基

坑千尺炭層つづく縞また縞/三谷昭

夏未明銀坑洞に火を点す/吉田木魂

筒鳥や癈坑あとの山容ち/高浜年尾

筒鳥や癈坑あとの山容ち/高浜年尾

昇降機吸はれゆきたる坑にほふ/篠原

昇坑湯に並ぶる臀や春闘後/仁尾正文

一と人車みな工学士初入坑/香月梅邨

坑閉ぢて盆の陸中花輪かな/落合水尾

坑口の扉に蝶を止む大南風/宮武寒々

冬の坑荒男の憩う静けさあり/三谷昭

俳句例:21句目~

坑の跡海へ開けし夏野かな/猿渡青雨

坑真中秋夜の如く灯りをり/久米正雄

坑口に水接待のテントかな/梅崎魁陽

塩坑へ蛇下りゆくとき悲し/安井浩司

石坑の口あたたかし冬の菊/西本一都

退坑の貌にかがよふ四温光/西川赤峰

陽炎に坑梯消ゆる奈落かな/西本一都

退坑の貌にかがよふ四温光/西川赤峰

陽炎に坑梯消ゆる奈落かな/西本一都

坑口の注連に卯の花腐しかな/西本一都

坑口の空に秋日はしんとして/横山白虹

坑口の雨は茨の芽にはげし/加倉井秋を

露の地底坑帽の光輪前へ前ヘ/西本一都

木の葉髪わが坑帽に疵いくつ/仁尾正文

入坑に気の乗らぬ日の朝曇/戸澤寒子房

露の地底坑帽の光輪前へ前ヘ/西本一都

坑衣脱ぎ汗の胸板一と拭ひ/高橋しげを

胸板を流るゝ汗や坑出づる/戸澤寒子房

花が花降らしぬ銀山坑あたり/吉田紫乃

花曇とはこんな日か坑を出づ/三好雷風

俳句例:41句目~

冬木立そがひの坑は廃れたり/那須辰造

坑の奥より底冷え軌条音をはこぶ/楸邨

坑出でて夏冷やかに光あり/平井さち子

胸板を流るゝ汗や坑出づる/戸澤寒子房

花が花降らしぬ銀山坑あたり/吉田紫乃

花曇とはこんな日か坑を出づ/三好雷風

坑口のほとりの葛に花もなく/横山白虹

坑口の一灯に霧あつまれる/戸澤寒子房

坑口を出るや夜霧に顔ふかれ/戸沢寒子房

坑口に早春の日のとどまれる/加倉井秋を

坑の滴り石の響きで鉄帽打つ/加藤知世子

錦秋の山に琥珀を掘りし坑/坊城としあつ

全山の芽立ちの中に坑出づる/戸沢寒子房

坑氷柱泣かんばかりの坑裸燈/秋元不死男

うぐひすや坑より暗き地下御堂/田村了咲

泳ぐ坑夫見えぬ坑帽頭にのせて/寺田京子

錦秋の山に琥珀を掘りし坑/坊城としあつ

坑婦去ぬ霧のほそみち葛のみち/横山白虹

秋冷の草ちよぼちよぼと坑住址/奈良文夫

坑出でて並びいたゞく飴湯かな/小川よしを

俳句例:61句目~

数珠の実の没落坑のななかまど/秋元不死男

おりてゆく夜の斜坑の黴にほふ/戸澤寒子房

冴えだす瞳を鏡に見たり坑に入る/加藤知世子

昇坑湯に晩夏の瞼閉づるかな/仁尾正文「山泉」

くろぐろと和銅坑開く岩菲かな/橋本檜山「青峠」