老木に関連した俳句の例をまとめました。
老木を含む俳句例
老木の下に道餐祭かな/六山
我影を捜す老木の柳かな/乙仙
杉古木檜老木冬青空/津田清子
舂くや老木の柿を五六升/蕪村
山雀や榧の老木に寝に戻る/蕪村
老木の枯枝多く芽少し/正岡子規
老木に紅さす楓若葉かな/原石鼎
舂や老木の柿を五六升/蕪村遺稿
柿わかく花柚老木や時鳥/西山泊雲
老木の緑蔭のいとこまやかに/風生
老木の梢くづれし葉桜よ/瀧井孝作
北窓に春まつ梅の老木哉/正岡子規
山茱萸の一老木の花明り/菊池麻風
老木の恥らひに似て初桜/大森勝美
苔多き梅の老木や二三輪/正岡子規
落葉して老木怒る姿あり/正岡子規
青柳や二すぢ三すぢ老木より/柳居
老木若木枝を交へて若葉かな/森鴎外
老木の寒木に眼を凝らす/秋元不死男
たしかなる老木の命返り花/下村梅子
俳句例:21句目~
老木の梢は遅き芽出しかな/正岡子規
老木の桜芽吹いてまず安堵/渡邊貞子
老木と同じ日向に日向ぼこ/村越化石
丈の低き老木茂りぬ原の中/正岡子規
年年や老木の花なほ見たし/長谷川櫂
老木に蛇あそばせて笛稽古/藤田湘子
落葉して鳥啼く里の老木哉/正岡子規
梅の実の落ちて乏しき老木哉/正岡子規
水くゝる梅の老木の若さかな/幸田露伴
町中に老木の枝や盆の月/久保田万太郎
白梅の老木のほこり今ぞ知る/高浜虚子
盆梅にして老木の気品かな/石黒不老坊
蟹のぼる桑の老木のたまり水/前田普羅
老木のふっと木の葉を離しけり/大串章
老木の半ば枯れたる木の芽哉/正岡子規
老木の居心地良くて菌生え/田中由起子
老木朽ちて野分恐るゝ借家哉/正岡子規
腐り尽す老木と見れば返り花/正岡子規
うたてやなわれも老木の下涼/正岡子規
しほらしき老木の株の木芽哉/正岡子規
俳句例:41句目~
何の木か忘れて老い木花咲ける/大串章
初桜まづ老木よりあらはるゝ/正岡子規
少年等老木を攀ぢおきまつり/富安風生
裏梅も見えて夕映ゆ老木かな/渡邊水巴
昼の月かゝりて朱欒老木かな/河野静雲
鳥啼いて老木芽を吹く梢かな/正岡子規
きほひある老木のふりや梅の花/正岡子規
老木に生き身あてがひ針供養/加藤かけい
打水やひそと老木の香にたてる/中島月笠
伐るも惜しき薄紅梅の老木かな/正岡子規
ものうげに老木さきけり合歓花/正岡子規
老木のいのちのかぎり咲く花か/倉橋弘躬
返り咲く暴を老木も敢てせり/相生垣瓜人
雨にひらく老木の桃や花あまた/五車反古
馬屋出しや梅の老木の手綱ずれ/木津柳芽
髯込みに花もつ棕梠の老木かな/吉田冬葉
老木の芽のいとけなき愛しさよ/富安風生
老木の芽をいそげるをあはれみぬ/富安風生
神近きもつとも老木ざくらかな/大橋櫻坡子
花咲もむづかしげなる老木かな/大津-木節
俳句例:61句目~
つぶつぶと芽をふいて居る老木哉/正岡子規
見上げたる老木に垂れし桑の花/水原秋桜子
しはぶきに似て老木の花ふぶき/三田きえ子
老木の根、元日きよく掃かれたる/久保田万太郎
今のめる迄も花さく老木哉/一茶/文化九年壬甲