童話に関連した俳句の例をまとめました。
童話を含む俳句例
南吉の童話育てし里の春/浜木五子
少年少女童話全集蛇苺/佐々木六戈
老僧のエー~童話仏生会/河野静雲
死で終る童話街角夕焼けり/石寒太
童話館待宵草にとり巻かれ/熊野直美
童話訳す寒夜の背中暗からむ/大串章
霏々と雪童話の中を吾子歩む/長田等
声上げて童話読む子や春隣/瀬野/浩
豆撒くに童話の鬼のみ遁走す/穴井太
僕が主人公の童話を語る冬薔薇/林桂
梟の木になりきつて童話村/柴田朱美
木苺を摘んで童話の森展く/大島則子
火薬庫の真上で瘠せる童話の月/穴井太
秋桜童話みたいなキスをして/塩見恵介
童話よみ尽して金子に吊りぬ/杉田久女
童話読むことも看とりや遠花火/及川貞
蝶の羽飛ぶべく開く童話開く/香西照雄
谿も嶺も緑の童話ト口走る/加藤知世子
リンゴ割る童話の扉開くごと/木田千女
一椀の歳暮の砂糖に童話読む/原子公平
俳句例:21句目~
初茜神話童話と降るごとし/河野多希女
鎧戸を叩く落葉の夜の童話/文挟夫佐恵
デンマーク市長の式辞童話祭/千葉大行
風どどと賢治の童話読み始む/村田白峯
夏の夜の童話黄金の壊れ馬車/田中芥子
子と話す童話の外は雪降れり/小松道子
学校に棲みつく童話の好きな鳩/穴井太
小遣で子が買初の童話選る/奈良比佐子
林檎咲く童話のやうな礼拝堂/山田弘子
笛吹いて了る童話よ遠嶺に雪/大嶽青児
かまくらや童女童話のごと座り/衣川砂生
さきがけて燕の巣立つ童話祭/穐好須磨子
しぐれ傘かろきがたのし童話荘/西本一都
とっぷりと暮れて枯野は童話村/平吹史子
ゆすらうめ並んで童話新人賞/加藤あきと
夏の夜の月蝕童話読むごとし/橋本美代子
狼がエプロン着けし童話かな/田川飛旅子
玖珠の子となりし孫つれ童話祭/渡辺彦陽
読初はイソツプ童話子に聴かす/山下佳子
百のかまくらに童話が百ありて/村松紅花
俳句例:41句目~
栗卓上にぶち撒かれたる童話色/石塚友二
雪の夜の童話の国に紛れ込む/佐々木真理
十指で編む毛糸童話を聞かせ居て/伊藤敬子
木の実落つ創作童話書けるかも/平田はつみ
星涼しアンデルセンの童話など/星野麥丘人
子とみれば雪ゆたかなる童話劇/能村登四郎
妊婦われ童話をよんで日向ぼこ/嶋田摩耶子
虫しぐれ童話の虫はチェロを弾き/水木鈴子
豊年の夜の童話は驢馬跳ねて/鍵和田ゆう子
秋ともし童話に鳥の私語を読み/上田日差子
春の日や童話の小鬼泣けるなり/あかぎ倦鳥
或る日」よりはじまる童話燕かへる/佐野美智
読みきかす子なくて暮春の童話よむ/中村明子
風邪の子に読むざら紙の童話一つ/文挟夫佐恵
「或る日」よりはじまる童話燕かへる/佐野美智
童話読みつづくよ風邪の子ねむるまで/郷原弘治
童話読めて吾子やひまはりへも聞かす/甲斐遊糸/『冠雪』
童話書くセルの父をばよぢのぼる/中村草田男「来し方行方」
資本主義社会の童話しかない國の絵本さがしてやる/橋本夢道
夜は子らに従い聴かせる童話が奇蹟や良い運命の中の妻/橋本夢道