親族/うからに関連した俳句の例をまとめました。
親族/うからを含む俳句例
冬の葬うからの中の女学生/中拓夫
空海忌うからの一人僧籍に/大森紅蔦
夕凪に鼻先そろふうからたち/松澤昭
娶せてうから殖しぬ春炬燵/毛塚静枝
新豆腐うから還らぬ誰々ぞ/加藤楸邨
引鴨のうからか友か空に合ふ/中拓夫
雪國のうからとなりて深庇/筑紫磐井
袴著や我もうからの一長者/高浜虚子
蓬莱に鼠のうからやから哉/正岡子規
三人のうから葬りし年を守る/上村占
親族のひたひた月夜茸踏んで/柴田朱美
朝顔や親族罪は伏せしまま/河野多希女
裏戸より高きに上るうから哉/芝不器男
うかららの身近なはなし釣忍/佐藤美子
柿若葉うから欠けゆくも天然/石田順久
戦死者のうから肩やせ招魂祭/細谷源二
年一度うからの揃ふ墓参かな/大宮良夫
雪達磨とうから人の前をゆく/杉野一博
年ごとに十六日祭の親族老い/岸本マチ子
日短く棺さしのぞくうからかな/飯田蛇笏
俳句例:21句目～
うからみな愁しみもてり柿青く/巌谷小波
木守柿うからやからをもう忘れ/高澤良一
死神はうからまで来し桃啜る/中戸川朝人
うから二、三はまなすに汐到る/駒志津子
盆唄やあまたうからの木の股に/宮崎あや
うから寄り八十八夜の茶を摘める/内山茂
花の座のうから七人喜寿傘寿/西岡千鶴子
そろはずも盆のうからの正信偈/大橋敦子
妻待ちし小暑海彼のうから来ぬ/千保霞舟
老夫婦に夜の守宮もうからかな/羽部洞然
摘みに来るうからに残す庭苺/佐藤れい子
うからやから老いては泣けり夜の秋/岸田稚
うから不幸妻のおほばも遍路に出/森川暁水
うから寄りけんちん汁の炉を囲む/高野彩里
汐満ちてうからやからの朱欒かな/五島高資
河骨の昼はうからの寄りたがる/福永二三枝
燈にぬくみ芒みみづくうからなる/宮津昭彦
工うから良夜のパンを膝にこぼし/細谷源二
在天のうからやぬくき雪降らす/平井さち子
胡瓜揉みうからはらから共に老ゆ/根岸善雄
俳句例:41句目～
一揆の裔のうから集える神楽かな/青木春寿
わがうから洟ひる熊に親しめり/八木三日女
遠蛙うからやからの忌がつづき/荒井秋生子
やまぼうしうから肩凝り頭痛持ち/榎本愛子
雪眼鏡かけてうからを忘れけり/文挟夫佐恵
霧笛吼ゆうからを呑みし海とこそ/依田明倫
老いてうからの微酔の汗や豆の飯/赤城さかえ
吹貫をあげゐるうからやからかな/吉岡禅寺洞
揖して曰くうから寝しやと夜の蟻/千代田葛彦
蝉山にうからやからのしやれこうべ/河村正浩
楫して曰くうから寝しやと夜の蟻/千代田葛彦
鉛筆工のうからや雪につたなく汚れ/細谷源二
くろがねを打ち来て夜食するうから/久米正雄
霧笛寒くうから寝落つや哭くごとし/小林康治
うから寧しコスモスに日の満ちあふれ/大熊輝一
木の実蹴ればうからやからも走りけり/田中水桜
うからありてもさみしき虎耳草咲けり/成瀬桜桃子
夕餉炊くでもなしの粥あつくうからあきぬ/喜谷六花
蓮食ひのうからならねどこの頃や穴開きしごと繁に忘るる/高橋睦郎
