酒屋に関連した俳句の例をまとめました。
酒屋を含む俳句例
街道の造酒屋の夏炬燵/武重恭子
小酒屋の出現したり春の山/一茶
庭せまき酒屋の裏の瓢哉/鈴木杏村
酒屋来る洗濯屋来る桜草/高橋常穂
花ざかりいはば都の酒屋かな/守武
文君の酒屋ありける柳哉/正岡子規
篝遠く酒屋は暗し豕子の夜/調管子
澁柿や酒屋の前のから車/正岡子規
春泥や酒屋床屋と相対ひ/西山泊雲
春草の橋をかぎつて酒屋なし/来山
洪水の野末に尊き酒屋旗/安井浩司
小夜の雪酒屋が夢を破りけり/笑石
樽さげて酒屋おこさん夜の雪/二柳
江に臨む酒屋の軒に花樗/松瀬青々
柑子咲く酒屋の門や繩簾/正岡子規
豆腐屋も酒屋も近し梅の花/正岡子規
小婢の酒屋へ走る夜寒かな/田中冬二
郊外に酒屋の蔵や冬木だち/黒柳召波
雪散るや酒屋の壁の裏返し/井上井月
杜氏来る造り酒屋の鳥総松/阿部寿雄
俳句例:21句目~
梅ちるや京の酒屋の二升樽/高井几董
酒屋出て我は杖引く子の日かな/青蘿
蘆の穗や酒屋へ上る道一つ/正岡子規
新茶汲む造り酒屋の水もらひ/清水明子
松買ふて債ある酒屋叩きけり/酒葉月人
届きしは造り酒屋の栗ごはん/細谷喨々
弓掛けし朱貴が酒屋や蘆の花/正岡子規
ハブ採の来てゐる酒屋青葉闇/橋本榮治
酸漿や酒屋にはらふ冷やし賃/沼田美山
雪の跡さては酒屋か豆腐屋か/正岡子規
大声の酒屋のビール届きけり/太田順子
子燕や味噌屋酒屋の飛騨格子/織田耀子
村もあり酒屋もありて冬木立/正岡子規
川添や酒屋とうふ屋時雨れつゝ/泉鏡花
海棠や旅籠の名さへ元酒屋/水原秋櫻子
海紅豆咲きたる島の酒屋かな/小園末子
梅咲くや酒屋へ一里黄泉へ二里/穴井太
飴屋一軒酒屋一軒冬に入る/福田甲子雄
牛つなぐ酒屋の門のしくれ哉/正岡子規
石蕗花に造り酒屋の落目かな/野村喜舟
俳句例:41句目~
節分や酒屋に並ぶ鬼ころし/青山欣草雨
馬蹄今さりとは雪の酒屋かな/五車反古
紅葉あり夕日の酒屋月の茶屋/正岡子規
腰かけし牀几斜めであま酒屋/星野立子
柳とは酒屋が前のものならし/正岡子規
濁り酒入っていますか酒屋さん/高澤良一
茶屋もなく酒屋も見えず花一木/正岡子規
継ぐ子なき酒屋の閉ぢる冬柏/斉藤志津子
酒買ふて酒屋の菊をもらひけり/正岡子規
御用聞きまづ酒屋来て秋涼し/鈴木真砂女
越後首夏造り酒屋の前にをり/鈴木しげを
いざ汲ん年の酒屋のうはだまり/榎本其角
よい宿でどちらも山でまへは酒屋で/山頭火
一里きて酒屋でふるふみのゝゆき/正岡子規
思えば絵の子とおい郡上の酒屋の子/阿部完市
沖仲士で酒屋があふれ余熱の街/赤城さかえ句集
医者どのと酒屋の間の杏かな/召波「春泥発句集」
とふふ屋と酒屋の間を冬籠/一茶/文政四年辛巳
反動をにくみ地下の酒屋台の酒に脳天しびれ/橋本夢道
はつ時〔雨〕酒屋の唄に実が入ぬ/一茶/文化九年壬甲