飛行機に関連した俳句の例をまとめました。
飛行機を含む俳句例
竹帚飛行機雲も秋の雲/川崎展宏
飛行機のトイレの鏡初鏡/品川鈴子
跣の子渚を飛行機走りして/西村和子
飛行機雲大円を描き煤払ひ/川崎展宏
笹鳴や飛行機雲の交叉して/毛塚うめ
飛行機で桜前線迎へに行く/品川鈴子
飛行機の中で肉食ふ漱石忌/遠山陽子
蛇穴を出れば飛行機日和也/幸田露伴
飛行機に祖国の梅を挿し帰る/田村了咲
飛行機のちひさく光る瀧の上/森本和子
飛行機も農具の一つ棉の秋/吉良比呂武
飛行機を出て末枯にもどりけり/飴山實
冬来たる飛行機雲の彼方より/幸田昌子
飛行機雲二本交叉す春の雲/田川飛旅子
凍雲を縫ひて飛行機雲速し/稲畑廣太郎
秋立つや飛行機雲が空を切り/荻原雄富
舞ひ戻る紙の飛行機日脚伸ぶ/岡本一代
飛行機になるまで走る羽抜鶏/秋山政直
飛行機が著けばすぐある黍畑/辻井ト童
飛行機で着陸したるまぐろかな/中村裕
俳句例:21句目～
晩涼の飛行機照らし出されたる/臼田亜浪
よく飛べり鳥の子紙の飛行機は/浜崎敬治
アカシヤの花屑ひろひ飛行機へ/京極杞陽
飛行機に折られ飛びたつ古暦/長久加奈夫
冬麗の飛行機に浮く理由あり/正木ゆう子
堅雪にひゞき飛行機雲を縫ふ/佐野青陽人
飛行機の遅々と飛びゐる麦の秋/京極杞陽
寒晴や飛行機がペン先のやう/龍野よし絵
飛行機が飛んでとどろく桜かな/中村汀女
島へ飛ぶ飛行機小さき文化の日/鈴木鷹夫
遠天に音なき飛行機貨車操る/鈴木六林男
飛行機音春の手袋はめにけり/岩淵喜代子
飛行機来て顔のかなしき奴凧/加藤知世子
雛の眼は黒し飛行機とゞろける/渡邊水巴
秋霖に紙の飛行機出てゆきぬ/安部健二郎
飛行機雲艶なる日かな蓬伸び/百合山羽公
柚子の実に飛行機雲のあたらしき/石田郷子
飛行機のずしんと降りる枯野かな/長谷川櫂
飛行機のとゞろけば菊に飯うまし/渡邊水巴
苗売りの無口ぞ良けれ飛行機雲/田川飛旅子
俳句例:41句目～
飛行機を下りて暖炉と紅茶かな/楠目橙黄子
飛行機と見えしは紙鳶に入る日哉/寺田寅彦
飛行機低き子の歓声を風邪に臥て/原田種茅
かなかなの町へ帰ってきた飛行機/伊丹公子
飛行機工場寒林にとどく広場あり/細谷源二
テレビに映る無人飛行機父なき冬/寺山修司
山芋の支柱を抜くや飛行機雲/二階堂大河原
広場凍て飛行機のわだち深くのぶ/細谷源二
枯るゝ夜を飛行機野郎の本を読む/高澤良一
野遊びや飛行機とべば手を叩く/長谷川かな女
飛行機来る落ちよと吾はあふぎゐる/細谷碧葉
夜間飛行機子と七月の湯屋を出て/磯貝碧蹄館
梅雨晴間リモコン飛行機競ひ合ふ/田中こずえ
飛行機倉庫三和土を照らす燈つきたり/細谷源二
飛行機あるきだす翼に白露のせたまま/神宮司茶人
