鉄橋に関連した俳句の例をまとめました。
鉄橋を含む俳句例
遠景の鉄橋の音梅林に/杉本零
紅葉谿野岩鉄道錆鉄橋/高澤良一
鉄橋の影に怯えて紅葉鮒/長田等
余部の鉄橋渡る雪見汽車/関口勉
鉄橋の下水温む紀勢線/茨木和生
震災忌大鉄橋を波洗ふ/松村蒼石
鉄橋に頭出しけり雲の峯/正岡子規
鉄橋の裾からあふれ青む草/中田剛
余部の鉄橋わたり神も旅/北垣宵一
鉄橋の袂から霽れ去年今年/中田剛
古利根の鉄橋小ぶり榛の花/杉良介
富士川の鉄橋五つ鳥雲に/影島智子
鉄橋や左に見ゆる花の雲/正岡子規
鉄橋を一塊として虎落笛/鷹羽狩行
日輪は鐵輪の如し花蘇鐵/橋本鶏二
霾ぐもり大鉄橋は中空に/山崎星童
鉄橋で越す雪解の大井川/山口誓子
鉄橋下岩散乱す昼寝覚め/飯田龍太
鉄橋に戦まぎれず鮠光る/大井雅人
鉄橋の下くるまゆく雪解川/和知喜八
俳句例:21句目~
鉄橋下鋪道瀬にそひ秋の町/橋本鶏二
余部鉄橋五月の空に架りけり/本橋節
鉄橋の音牡蠣棚を轢断す/百合山羽公
鉄橋下蘆刈ひとり蘆分けて/松村蒼石
汽車はいま鉄橋渡る桐の花/渡辺初雄
白漁鉄橋くぐり見にゆかん/蛯名石蔵
天高し鉄橋よりも長い貨車/宮城白路
背泳ぎをして鉄橋の真下過ぐ/長田等
鉄橋を決意としたる雪解川/松山足羽
鉄橋を夜汽車が通り鮭の番/草間時彦
鉄橋を五つ掛けたり春の水/正岡子規
貨車渡る大鉄橋の無月かな/渡井一峰
鉄橋のとゞろきてやむ雪柳/山口誓子
鐵橋に水ゆたかなる冬日和/飯田蛇笏
鐵橋や横すぢかひに天の川/正岡子規
阿武隈川の鉄橋下の冬菜畑/石川文子
雪を見る頭上鉄橋の太き鋲/古沢太穂
鉄橋に水ゆたかなる冬日和/飯田蛇笏
鉄橋へ固まつて来る青田風/塚原いま乃
鉄橋を夜汽車の過ぐる流灯会/竹本白飛
俳句例:41句目~
鉄橋のさつはりしたる卯月哉/正岡子規
鉄橋に貨車さしかかる大花火/山崎朋子
鉄橋を歩くほかなき出水かな/福井一福
鉄橋を海の冬波くゞり抜ける/右城暮石
鉄橋を音で越えたる春の闇/蓬田紀枝子
左右の鉄橋遠ざかりゆく陣痛/森田緑郎
金借りにゆく鉄橋の下が枯れ/下村槐太
鉄橋がかすかに青葉谷の底/八木林之介
鉄橋に地震計ありいぬふぐり/西本一都
鉄橋のゆるきカーブや谷若葉/小倉草人
鉄橋の端がかげろひ土手に乗り/高濱年尾
怠け市民鉄橋色に鴨と染まり/加倉井秋を
蟹紅く鉄橋ひびきやすしかな/秋元不死男
茂吉忌の鉄橋に立ち生きてあり/平井照敏
鉄橋をかへる早乙女星ふやし/福田甲子雄
鉄橋を風吹きぬける花りんご/工藤たみ江
くひな鳴き鉄橋葦の州をつなぐ/田中七草
げんげんや鉄橋の音こそばゆく/中戸川朝人
荒川鉄橋/幻のような富士をみた/泉喜代子