花束に関連した俳句の例をまとめました。
花束を含む俳句例
花束ね炎天の旧軽井沢/落合水尾
宅急便の花束匂ふ啄木忌/成田郁子
花束が流れ五月の別府湾/大島民郎
水放つ花束ほどの夏野菜/対馬康子
母の日の花束空路病室へ/谷/流石
花束に埋れ罪障なきに似る/三谷昭
師に捧ぐ花束花の蕾む下/菖蒲あや
花束の茎を揃へて十二月/嶋田麻紀
蘆の花束の間燃ゆる夕茜/河野美奇
噴水は水の花束広島忌/杉田久美子
公を買ふ花束をかふやうに/石田郷子
大仏に花束抱かせたき無月/成田清子
惜春や山すみれなど花束に/松林朝蒼
啓蟄の燭に花束くばらるる/石原舟月
受賞者は花束を見ず金屏風/鈴木鷹夫
夕端居花束のごと膝を抱き/坂田敦子
花束の出来上るまで春の雪/鈴木節子
花束の如抱き上げし七五三/千原叡子
花束は胸に抱くもの風光る/石川文子
花束や夜汽車見送る出雲神/滝井孝作
俳句例:21句目~
白日傘花束のごと嬰を抱き/櫛田と志子
寝台車に花束香る死はかくも/寺井谷子
男にも似合ふコスモスの花束/伊奈冬花
沖へ急ぐ花束はたらく岸を残し/堀葦男
沖縄は浮かぶ花束梅雨明ける/川崎展宏
児の手では黄の花束や散銀杏/香西照雄
冬あたたかし花束の赤子抱き/辻美奈子
歌留多宿花束のごと娘等集ひ/高橋六一
後部座席に花束在りて春の闇/寺井谷子
劇終り女優五月の花束抱き/成瀬正とし
花束のような祝砲いすぱにや/江里昭彦
十和田湖に花束投じ除雪終ゆ/伊東一升
とりどりの火の花束や湖上祭/阿部ひろし
花束に氷柱しづくのかかりけり/岸本尚毅
アンコール薔薇の花束置いてより/星野椿
初風呂や花束のごと吾子を抱き/稲田眸子
花束のやうに冬菜を抱いて来し/成海/静
天高し花束のごと子を抱けば/山崎和賀流
パンジーの小さき花束わたす役/行方克巳
抱へたる花束に来る黄蝶かな/菊池由貴江
俳句例:41句目~
花束ねをり木枯の玻璃のうち/猪俣千代子
氷河仰ぐ花束ほどの日だまりに/古館曹人
げんげ摘まれ花束になる迄無心/山田重子
花束をたばねつづけて沖を見ず/飯田龍太
花束を運び入れたるサングラス/内田美紗
花束というよりもなお雉子の束/和知喜八
蝉時雨供華の花束砂にさし/阿部みどり女
詩人齢なし花束抱けば薔薇適ふ/福田蓼汀
その妻と目が合ふ薔薇の花束越し/鈴木鷹夫
凍鶴を指すに花束をもつてしぬ/加倉井秋を
アネモネのこの花束は亡娘にわかつ/角川照子
花束のセロファンくもる墓参かな/大木あまり
冬夜の舞合裏に花束抱へてゐる女だ/大橋裸木
初雪や琴弾きカーネーシヨン花束を/江副真理
抱かれたくゐて花束のままの薔薇/かとうさきこ
まずい物一点ばりで死ぬまで生活の花束なし/橋本夢道