海豚（イルカ）に関連した俳句の例をまとめました。
海豚（イルカ）を含む俳句例
一湾の燦爛として海豚狩/和田祥子
噴煙を知らねば海豚群れ遊ぶ/篠原
土用波海豚の芸も休ませて/瀧春一
夏の月海豚の芸は了りけり/龍岡晋
太刀を飲む海豚いざ饗宴へ/橋口等
海豚囲ふ船守颪吹きにけり/萩原麦草
海豚観し少年海豚泳ぎせり/品川鈴子
曳網に海豚つれ啼き浜の秋/茂恵一郎
雲の峰浪穂に海豚没しけり/高田蝶衣
芸終へて海豚の帰る大西日/原田青児
紀の国の夜明の海豚狩に遇ふ/太田嗟
跳ねあがる海豚涙目文化の日/中拓夫
全身の夕焼を見よと海豚跳ぶ/福永耕二
妻の胴髪を流して海豚と群る/藤後左右
川奈の娘孕み海豚を跨ぎゆく/萩原麦草
青東風や海豚のあそぶ沖の礁/高田蝶衣
捕はれし海豚哺乳の終りしか/萩原麦草
海豚跳ぶ六月の海砥のごとし/石塚友二
海豚とは知らせてをらず薬喰/茨木和生
海豚蹤きイルカ離るる船遊び/菅沼琴子
俳句例:21句目～
耶蘇島は海豚跳ぶ灘霞む沖/小原菁々子
鳥羽湾に潮吹く海豚風光る/小田川俊子
イルカ追ふ高速艇に乗りて夏/三森裕美
海豚蹤きイルカ離るる船遊び/菅沼琴子
草笛や海の彼方をイルカ行く/各務雅憲
海豚身をくねりぬ中尉妻思へり/藤後左右
海豚哭くまつくらがりの港かな/岡田耿陽
涼しさや海豚のあそぶ波がしら/桜木俊晃
白南風や大河の海豚啼き渡る/芥川龍之介
海豚追ふ舳先に勢古の仁王立ち/平松三平
防風の花ぞさきゐぬ海豚の碑/吉岡禅寺洞
鰯網にかゝりて海豚哭きにけり/萩原麦草
しばらくは船と遊びて海豚去る/松川洋酔
イルカ跳ぶ赤き風船めがけては/須磨佳雪
怖々と海豚をなでて子供の日/野村多賀子
侘助やむかしイルカを喰ひし家/小糸輝憲
春の雲子等とイルカを見に行かむ/橘玲子
永き日のわたしはイルカ遊び好き/土谷倫
木枯の止みし夜空を海豚たち/高野ムツオ
海豚みな戻りし浪や梅雨の月/佐野青陽人
俳句例:41句目～
春晝のはるか夢みしいるかかな/三好達治
春の旅イルカの切身買ひにけり/岩淵喜代子
悴みし海豚のごとき眼をみたり/稲垣きくの
海豚とぽりとぽりと春の海暮るゝ/幸田露伴
海豚シヨーおぼろの沖へ伸び上る/井崎佳子
イルカ群泳鉄鋼凍つる街の端に/諸角せつ子
いるかとぶ秋を晴れたる潮路にて/臼田亞浪
海豚みな背びれを富士へ向けてをり/川崎展宏
沖に海豚荒磯にげんのしようこの花/西本一都
いるか啼く春をほのかにさくらかな/三好達治
追ひ込みし海豚にせまき安良里港/佐藤砂地夫
トピアリー秋のイルカのジャンピング/高澤良一
少し滲んで/イルカが銜えてきた手紙/伊丹啓子
