銀行に関連した俳句の例をまとめました。
銀行を含む俳句例
啓蟄や銀行前の沢庵売/沢木欣一
銀行の鎧戸借りて飾売/石川/矢
銀行も郵便局も雪卸す/佐藤五秀
古町の小さき銀行暮早し/轡田進
銀行に落葉掃きたる竹箒/品川鈴子
銀行の前に犬居り納税期/加藤石雲
銀行の角曲りけり寒詣り/阿片瓢郎
銀行の秩序を雀ら遠巻く/和田悟朗
銀行の今日感謝デー花氷/元島八重
銀行の鈍光浴びる粘る赤子/徳弘純
銀行の鉄扉の前に草の市/近藤弘子
銀行の裏に鶏出て白穂の田/飴山實
銀行も雁木の一戸町雪解/皆吉爽雨
銀行に泥を運んでいる燕/小林雪枝
白濁の銀行の性閉店後/鈴木六林男
相距つもの銀行と法師蝉/飯田龍太
短日の郵便局へ銀行へ/嶋田摩耶子
銀行の軒に巣燕子を増やす/平野照子
偽善者の如銀行の聖樹かな/西村和子
慇懃に金貸す銀行出て寒し/相馬遷子
俳句例:21句目~
大輪の菊銀行は根っこなし/森田智子
奇異な雨の大暗黒を銀行占む/堀葦男
銀行に強き妻なり日傘さし/高澤良一
銀行の窓の葭戸や日の盛り/増田龍雨
銀行に口座開きて入学す/堀之内和子
銀行の前草市の荷を開く/池内けい吾
銀行へ怪しき身なり花粉症/高崎和音
銀行も茶舗も本屋も盆休み/辻田克巳
時雨きてどんぐり銀行閉店す/岡汀子
硬質の音量あふれ春の銀行/伊丹公子
銀行内部猛禽類的高貴さ満つ/上月章
麗かや銀行三時には閉めて/鈴木栄子
銀行をよごして砂糖黍しがむ/山口誓子
銀行がここにありしか柳の芽/永井龍男
銀行も民家の構へひなまつり/宮坂静生
銀行のたつた二枚の障子貼る/横溝養三
銀行の前無数に除夜の店宥す/河野南畦
山中に銀行ありし櫻かな/久保田万太郎
鼠棲む百合が社章の銀行に/田川飛旅子
銀行一つ国境に雨冷ゆるかな/吉野義子
俳句例:41句目~
回転扉銀行貨幣を量りこぼす/片山桃史
銀行街しぐれて艶歌通りけり/長谷川双
第一銀行夜は手相見の春灯し/三好達治
冷房に背を剥がされて銀行出る/河合凱夫
裏庭蒼い銀行の夕暮を持ち帰る/金子兜太
銀行のくろがねの扉に虫売れり/宮武寒々
師走はや銀行よりの干支届く/井上美智子
にわとりの黄の澱み銀行休行日/山本奈良夫
銀行に入る蝶の見本を見るために/長岡幸子
年寒し銀行ばかりやたら建ち/久保田万太郎
漁夫の膚銀行を出るひっそりする/八木原祐計
銀行の青い空気を吸うて/みんなロボット/津田露色
雪がほんぶりになると三時の銀行の黒いシャッター/伊藤雪男