学問に関連した俳句の例をまとめました。
学問を含む俳句例
子雀同士鎧坂学問所/松山足羽
帰省子の学問古りぬ草の家/原裕
百姓の耳学問や保己一忌/中火臣
病葉や学問に古る白浴衣/原石鼎
学問や秋海棠の窓に拠り/尾崎迷堂
学問は尻からぬけるほたる哉/蕪村
学問の昼の褥は壁に押し/岸風三楼
春塵の如き学問考古学/粟津松彩子
村人の耳学問や藤樹の忌/飯田立春
満開の桜や学問ノススメ/戸松九里
覚え悪き学問の子に火取虫/北川草
もみぢして学問処の孔子木/高澤良一
学問の胡坐の膝の子猫かな/日野草城
初天神学問の絵馬恋の絵馬/結城一雄
学問に霧一粒の曇る悲しさ/赤尾兜子
学問は滅びず鰯雲あれば/鳥谷部康之
寒鴉の百態学問に落伍せり/齋藤愼爾
宗教といふ学問や著莪の花/相川幸代
学問に疎く侍りぬ孔子祭/佐藤恵美子
学問の迷ひにも似て蟻の道/能村研三
俳句例:21句目~
学問のさびしさに堪へ炭をつぐ/誓子
学問の夫にすすむる砂糖水/石井信子
学問の純粋を恋ひ落葉踏む/山本歩禅
梅一輪耳学問をしてゐたり/栗林千津
百日紅学問日々に遠ざかる/相馬遷子
蓑虫や学問の府にぶら下がり/森田峠
足焙わが学問をつゞかしむ/三村純也
学問の黄昏さむく物を言はず/加藤秋邨
学問や閉せど冬の破れガラス/古沢太穂
乱菊やわが学問のしづかなる/山口青邨
学問に挽く木の膚や秋晴るゝ/久米正雄
学問に興うすき子の昼寝かな/小野克之
学問の夢すてきれず年守る/山下しげ人
学問の夫のしりへに毛糸編む/松尾静子
学問の果なきを知り年の夜/山下しげ人
春蘭や学問ほどの不確かに/鳥居美智子
学問の窓の柘榴よ咲いて散る/岸風三楼
学問の窓並ぶぎんなん臭き道/川崎展宏
学問も小判も囓つてみて師走/櫂未知子
学問の長きに娶り犬ふぐり/赤松けい子
俳句例:41句目~
霜やけや学問出来ぬ田舎の子/籾山柑子
頭大の海苔を焙つて学問寺/鳥居おさむ
学問の静かに雪の降るは好き/中田みづほ
学問所涼しき土間のありにけり/山本洋子
学問に炎えし血のいろ楓の芽/岡本差知子
みとる夫学問の手を胼にして/柴田白葉女
学問の神をあがめて冷ゆるなり/伊藤通明
学問の灯より夜なべの灯は低し/石倉啓補
学問の灯をゆるがして猫の恋/五十嵐播水
松の花に高き二階や学問所/長谷川かな女
学問につまづき医書も黴びるまゝ/佐藤悟朗
学問に生きて生かされハンモック/福沢義男