黒猫に関連した俳句の例をまとめました。
黒猫を含む俳句例
青蔦や窓に女と黒猫と/柳田芽衣
春一番黒猫縁に耳立てゝ/正風子
黒猫のさし覗きけり青簾/泉鏡花
木犀の昼黒猫を打擲し/桑原三郎
黒猫と黒い太陽窓に嵌め/三谷昭
黒猫の掠めて春の石畳/小池文子
黒猫と鍵を預る去年今年/諸岡直子
夏星よ黒猫百歳の耳立て/金子皆子
大阪や黒猫灼けし屋根歩き/有働亨
黒猫に小さき牙ある朝曇/田中巻子
黒猫の伸び縮みする桃畠/西野理郎
花大根黒猫鈴をみてあそぶ/川端茅舎
葉桜よ黒猫を抱き抱き殺す/坪内稔典
落葉敷く中の黒猫霧がくる/石原八束
娶りの燈田の黒猫の眼に点る/徳弘純
黒猫がゐる高窓のからす瓜/石原八束
木洩陽にいる黒猫の目の国/金子皆子
緑蔭に黒猫の目のかつと金/川端茅舎
黒猫の頭丸しよ卯の花腐し/金子皆子
夏鶯よ黒猫はとても静かです/金子皆子
俳句例:21句目～
木がらしに恋の黒猫眼ぎら～/松瀬青々
薬師本尊紅梅黒猫まわりみち/金子皆子
虹消えて黒猫消えて乱歩の忌/長山遠志
陽の裏で黒猫を飼う氷菓店/奥山甲子男
木の足もとの明き言霊よ黒猫/金子皆子
みている静かな黒猫と草の実/金子皆子
黄落をあび黒猫もまた去れり/中嶋秀子
黒猫が木を下りてくる梅二月/白鳥武子
あの黒猫梅雨の晴間のこの黒猫/沖和子
黒猫の咬みあつてゐる牡丹かな/辻桃子
しんがりは黒猫であり星月夜/大西健司
五十二階へあの黒猫の翼かな/松本秋歩
黒猫の闇に消えゆく夜寒かな/八木久江
行く春の黒猫の目にゆきあたる/坪内稔典
黒猫ありきらきらの眼は菱の実/金子兜太
黒猫とハンカチーフの夏の終り/柿本多映
黒猫の子のぞろぞろと月夜かな/飯田龍太
黒猫の花圃抜けてゆく夕まぐれ/丹羽啓子
枯山のホテルにポーの黒猫飼ふ/横山房子
黒猫の喉鳴りも火桶抱く夜にて/中川四明
俳句例:41句目～
黒猫や股間を抜けて愉しかり/宇多喜代子
黒猫を組み伏せ愛す日向かな/正木ゆう子
黒猫老いぬ村はひとつに栗の花/金子皆子
木の芽たち黒猫もの言って老いる/金子皆子
黒猫を抱いて待つことには慣れず/大西泰世
黒猫逝きおだまきの花の次ぎ次ぎ/金子皆子
花の木のぼる黒猫花の木のいもうと/金子皆子
黒猫ゐてこの家の芙蓉まだ枯れず/秋元不死男
黒猫の花噛む眠りかぎろへるは薔薇と金星/筑紫磐井
夜の黒猫/雪の白兎/実態のないもの飼い馴らし幻想の街に住む/梓志乃
