片足に関連した俳句の例をまとめました。
片足を含む俳句例
白鷺の片足あげる氷哉/正岡子規
片足の皇軍ありし春の辻/仁平勝
片足を比良の汀に春の虹/飴山實
蚊帳の外に片足痒き寐覚哉/久宝
白鷺の片足胸に餌を狙ふ/根角蒼風
片足を船にかけたる薄衣/鈴木鷹夫
冬北斗片足飛で遊ぼうか/服部光子
初雪の仁王片足上てをり/山口冬人
片足を水が流れて草刈女/今瀬剛一
湯婆に片足のせて思ふこと/岬雪夫
狛犬の片足折れぬ神の留守/正岡子規
片足羽の玉橋わたり春の人/下村槐太
中陰や片足立ちの春の虹/鈴木かほり
夏氷挽く片足を載せしまゝ/岸風三樓
濡れ縁に時雨片足かけて過ぎ/上野泰
凍鶴のやをら片足下しけり/高野素十
片足は流れの中に芋茎剥く/山本洋子
片足は畳に寝ねて夏の風邪/渡辺白峰
片足は湖国にぞあり冬の虹/種田果歩
片足は踏とゞまるやきりす/炭太祇
俳句例:21句目～
石原に片足つゝのあつさ哉/正岡子規
虹はいま片足あげよ日本海/夏石番矢
鵙きくや片足あぐる石の上/加藤秋邨
片足が見えて図書館松手入/関根かつよ
潜く海女の片足波の外に立つ/原コウ子
片足は畦にあづけて芹を摘む/矢野静子
片足に安房をふまへし涼み哉/正岡子規
片足をあげ鶴の真似春着の子/穂苅きみ
片足を地にゆづりあひ羽抜鶏/雨宮抱星
片足を置きてバッタの逃避行/水沼修子
冬の園片足折れしフラミンゴ/安斎君子
砂浜の浮輪片足入れてみる/津高里永子
二人して片足づつの清水かな/夏目漱石
枇杷の花片足ごとに土鳴りて/森賀まり
炭割るや片足萎へが裾引きて/小林康治
ベッドより落ちし片足春惜しむ/白石不舎
ふみこんで片足ぬらすたでの花/正岡子規
かせ鳥の片足飛びにかつかつか/土屋巴浪
湯婆に片足のせて逝きしとか/池内たけし
片足で犬が扉を押す煖炉の部屋/三好潤子
俳句例:41句目～
春暁や片足散歩の音はじまる/加藤知世子
跳ぶ前の片足の退き草萌ゆる/中戸川朝人
大文字のいまは片足なるが立ち/岸風三樓
桐咲けり片足あげて窓に乗る/長谷川かな女
フラミンゴ片足立ちに春惜しむ/柴野はづき
亡き師恋し片足立ちて足袋履けば/肥田埜勝美
鷺草や風にゆらめく片足だち/嘯山「葎亭句集」
蕗の葉に片足かけて鳴蛙/一茶/文化九年壬甲
片あしをひきあげて眠らむとする禽の無明の時を思ひてゐたり/安永蕗子
