芋の露に関連した俳句の例をまとめました。
芋の露を含む俳句例
芋の露巴走りや露の中/小澤實
芋の露野守の鏡何ならん/炭太祇
芋の露何かをゆがめ映し居る/篠原
芋の露硯の海に湛へけり/正岡子規
人声に機嫌よろしき芋の露/斎藤都
太陽を一つに纏め芋の露/深沢暁子
芋の露こぼして迹を丸めけり/一茶
芋の葉の露や銀河のこぼれ水/自笑
芋の露連山影を正しうす/飯田蛇笏
それぞれの聲稲の露芋の露/田中裕明
一粒が二つにわかれ芋の露/土生重次
十六夜の闇をこぼすや芋の露/千代尼
芋の露ひぐれて涼し海の村/田中裕明
芋の露城よりひらく越の道/角川源義
日の上を十あまり結ぶ芋の露/齋藤玄
芋の露まろび一番電車かな/遠田澄子
芋の露十歩を行かず芋の露/石川桂郎
海の旭のまろびて育つ芋の露/角川源義
火の島へ一帆目指すよ芋の露/角川源義
父となり四十にちかし芋の露/杉山岳陽
俳句例:21句目～
芋の葉の露して蜘蛛の忘れ絲/鈴木花蓑
芋の葉の露曼陀羅に軍のこゑ/飯田蛇笏
芋の葉の露観音を掌に移す/小松崎爽青
芋の葉の露転がして母郷かな/皆川白陀
芋の葉の露のいのちの漂へり/佐川広治
芋の露ふるさとびととなりにけり/源義
芋の露まろびてひかる源義忌/佐川広治
芋の露おどろかしつつとほりけり/鶏二
芋の露まろまろと天ありにけり/大串章
芋の露よべの嵐を切り抜けし/高澤良一
芋の露一つ大晴をひもすがら/島田青峰
芋の露佐原囃子が揺するなり/毛塚静枝
芋の露父より母のすこやかに/石田波郷
芋の露立ちて土踏み給ふ日ぞ/小池文子
いくばくの余生や芋の露享けて/原俊子
扁平になりて千切れぬ芋の露/高澤良一
芋の葉の露うけこぼす硯かな/高橋淡路女
日さし来て遥か浮く城や芋の露/宮武寒々
芋の露姥子の宿ははや寝たり/松本たかし
尾をひいて芋の露飛ぶ虚空かな/川端茅舎
俳句例:41句目～
芋の露割れて大きくひびきけり/佐川広治
芋の葉の露ころがして母郷かな/皆川白陀
芋の露転ぶと見れば転びけり/西岡フサ子
芋の葉の露が南瓜の葉に落ちて/内田百間
茅舎忌の朝日を凝らす芋の露/冨田みのる
をととひのことなつかしき芋の露/山本洋子
芋の露いささか汚れまじりけり/八木林之介
芋の露つとなめらかにこぼれけり/古屋敷香葎
芋の露山のむかうは知らず老ゆ/鍵和田ゆう子
