食積に関連した俳句の例をまとめました。
食積を含む俳句例
待雪の俤絶えぬあき食継/曲言
食積に命惜しまむ志/石田波郷
食積に箸紙赤き祝ひ箸/中村春逸
ほつ~と喰積あらす夫婦かな/嵐雪
食積や昔はみんな大家族/山田弘子
喰積と花札と旅役者かな/藤原美峰
母つくりし丹波黒豆喰積に/杉本寛
食積や七日過ぎたる為體/尾崎紅葉
食積の献立に母偲びつゝ/荻江寿友
食積に覆ひし布も五日ごろ/原石鼎
喰積の膳の袱紗に一行詩/近藤一鴻
喰積や我名なほある箸袋/萩谷成村
松島の鯊は鰭張り食積に/山口青邨
食積を減らしに息子一家来る/森田峠
命ふと楽しかりけり食積に/関戸靖子
食積や今年なすべきこと多く/轡田進
喰積にときどき動く老の箸/高浜虚子
喰積に菜羮熱くはこばれぬ/西島麦南
食積や屋根の隙行く昼の雷/巌谷小波
食積にみちのくぶりの菊膾/高本時子
俳句例:21句目~
喰積や子に凌がるる酒の量/冨山青沂
喰積のほかにいささか鍋の物/高浜虚子
喰積や夫のいちばん箸待ちて/中村堯子
喰積のもの大かたに荒にけり/松瀬青々
食積のほかにいささか鍋の物/高浜虚子
食積の一日箸をつけざりし/安藤橡面坊
食積の変はらぬ味の家を継ぐ/久家/悟
食積の螺鈿またたく蓋をとる/木田素子
「食ひ倒れ」てふ大阪の重詰は/河本和
食積の片寄り減りて残るもの/春山他石
食積の慈姑その他はなくもがな/石塚友二
食積の灯ともし頃を醉ひにけり/阿波岐滋
喰積のやゝにとゝのふ料理かな/松本青史
喰積にさびしき夫婦箸とりぬ/松本たかし
食積の美しければためらひぬ/佐々/波二
喰積の日がいっぱいや母の前/山田みづえ
食積やかずのこの無の久しかり/石川桂郎
食積にさびしからずや老夫婦/大橋櫻坡子
食積や日がいつぱいの母の前/山田みづえ
テレビ点けまず食積の蓋を取る/角川春樹
俳句例:41句目~
食積にあいその箸やすぐに置く/細川加賀
食積のまづ柔らかきものつまむ/高澤良一
喰積やぎんなんならぶ珠のごと/八木林之介
喰積の野のものばかり減りしかな/五十崎朗
喰積のみちのくぶりも母ゆづり/小竹よし生
喰積のちよろげいつまで赤きかな/杉本禾人
凍てしきる喰積つつく寝しなかな/高田蝶衣