舗道に関連した俳句の例をまとめました。
舗道を含む俳句例
朝顔の鉢を舗道に錦糸町/轡田進
颱風の衰へ見えし舗道かな/上野泰
冬夕焼舗道穿てば土に息/宮坂静生
霰散り舗道隅より夕兆す/上井正司
しらじらと酔後の舗道桜桃忌/轡田進
玻璃よりも青き舗道や桜餅/宮坂静生
照り返し強し鰻の日の舗道/高澤良一
鰯雲われらが舗道平らかに/石塚友二
縦横に舗道退けどき春時雨/中村汀女
珈琲の香にあふ舗道秋の雨/片山桃史
舗道ありなほ冬ざれの田を列ね/楸邨
リラ咲いて煉瓦舗道の街古ぶ/有働亨
一襤褸啖へり舗道梅雨晴間/石塚友二
舗道濡れ青い蝗が一匹ゐる/横山白虹
ぽつくりに硬き舗道や七五三/西岡正保
家売りて炎暑の舗道歩むかな/代/克巳
緑陰の舗道大河をゆくここち/岩崎照子
白雨に舗道応へてをりにけり/高澤良一
舗道吸ふ金の水に過ぎなくて/古舘曹人
竹落葉鳴りてあそべり舗道の上/飴山實
俳句例:21句目~
金玉とり落しなば舗道の花/波多野爽波
原爆忌乾き切ったる舗道かな/鳥居/太郎
夜の舗道ダリヤは供華と滴れり/小池文子
大寒の舗道にころびそのまま棒/熊谷愛子
春雷に舗道うるほふほどの雨/柴田白葉女
舗道に血梅雨の新宿劇に似て/成瀬正とし
舗道凍つわが靴音の夜々ほてり/河合凱夫
舗道濡れ散りし柳の乾きをり/波多野爽波
蝉死して硬き舗道でありにけり/山田弘子
火事ありし夜明の舗道亀あるく/加藤秋邨
鈴懸の刈り込んである灼け舗道/高澤良一
アカシヤの花は舗道に落ちて跳ね/京極杞陽
人なくて舗道の落葉追ふひと葉/池内友次郎
戦後十年つばくら舗道かすめ飛ぶ/宮坂静生
舗道には淡雪のあとかたもなき/川島彷徨子
落葉日に日に少くなりて朝の舗道/高澤良一
アカシヤの花の舗道のビヤホール/遠藤星村
雪を割り引きだす舗道ものいえよ/寺田京子
ちろちろと舗道はしるよ山火の灰/軽部烏帽子
ひとの喪に打水の舗道踏みてゆく/山口波津女
俳句例:41句目~
ベゴニアや恋の舗道のプランター/阪尻勢津子
裸マヌカン容易に抱かれ春の舗道/伊丹三樹彦
雨の舗道に軍手が落ちて指をひろげ/加藤鎮司
濡れる舗道をさまよい走るウインカー/穴井太
朝日がタッチ舗道に見つけた無疵な馬鈴薯/磯貝碧蹄館